長野県松本市拠点の中高生バンド結成20年 「ミュージックトイズ」7日に節目のコンサート
長野県松本市を拠点とする中高生ジャズバンド「ザ・ビッグバンド・オブ・ミュージックトイズ」が結成20年となる。県内唯一の中高生ビッグバンド(大編成バンド)として存在感を放つが、4年前の新型コロナウイルス禍で練習も発表もままならず、存続の危機を経験した。多くの応援を受けて節目を迎える喜びと感謝を胸に、7日に20回目のクリスマスコンサートを開く。 「楽しくなければジャズじゃない」が発足当初からの合言葉だ。自分も聴く人も「楽しむ」ため、月に4回ほどの全体練習と自主練習で技術と表現を磨き、県内各地の催しで演奏を披露している。 小学校4年生から高校3年生まで48人が所属するが、コロナ禍当時は新入団員が確保できず、団員は30人を切った。OB、OGが運営資金を募るクラウドファンディング(CF)で支援し、当時の団員も誰もやめることなく活動をつないだ。 クリスマスコンサートは年間最大の舞台となる。自分たちで選曲し、ステージを構成する。小学生~中学2年生のジュニアバンド、社会人バンド、県内外から集まるOB、OG54人の「卒団生記念ビッグバンド」も演奏する。トランペット奏者に「神のような存在」と尊敬されるプロトランペッター、エリック・ミヤシロさんも出演する。エリックさんは結成10周年の共演を縁にトイズに愛情を注ぎ、コロナ禍中も団員の心の支えとなった。 団長の後藤浩輔さん(55)は「苦しい時を支えてくれたたくさんの人のおかげで今がある。OBOGがこんなに集まってくれるのもうれしい」と感謝する。バンドマスターで松本第一高校2年生の佐藤友哉さん(16)は「音楽をできるのが本当に楽しい。みんな同じ思い。20年という節目にふさわしい演奏を届けたい」と力を込める。 コンサートは7日午後3時から松本市水汲のキッセイ文化ホールで開く。入場無料で全席自由。問い合わせは後藤さん(電話090・7701・0757=平日午前9時~午後9時)へ。
市民タイムス