コロナ禍の移籍市場で鍵を握る“フリーエージェント選手”の動向【現地発】
「流動比率」が限界点になり大半のクラブがローコスト戦略
このディバラも今シーズン限りでパラメトロ・ゼロになる1人。ユーベとの契約延長交渉が停滞し、インテルへの移籍が取沙汰される。(C) Getty Images
コロナ禍で冷え込むメルカートで鍵を握るのが、「パラメトロ・ゼロ」(フリーエージェント)だ。セリエAのビッグクラブ勢は主力の契約延長交渉が重要課題で、補強も移籍金ゼロ選手をいかに引き入れるかが肝要となる。(文:マウリツィオ・クロゼッティ/訳:片野道郎 2022年2月3日発売ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック イタリア』を転載) ―――◆―――◆――― 今冬のカルチョ・メルカート(移籍マーケット)において、1つの流行語のように使われたのが、「流動比率」という言葉だ。 流動資産(保有するキャッシュ)と流動負債(1年以内に支払い期限がくる負債)の比率を表わすこのビジネス指数は元々、企業の当座の資産状況、もっと簡単に言えば支払い能力を示す指標として使われている。 イタリアのサッカークラブの財務基準においては、この指標が「60%」を下回っている場合
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