不動車のホンダ「ベンリイC92」をエンジンのプロがレストア! 穴の空いたマフラーを交換ついでにもっとカッコイイ物にアップデートします 【vol.13】
センタースタンドはピボットパイプ上部にストッパーを溶接し、跳ね上がりを回避しています。
マフラーもノーマルに戻せる様マウント位置は共通に
ベンリイC92のノーマルマフラーは、エキパイとサイレンサーの繋ぎ目にOリングを使用した差し込み式で、長いサイレンサーの付け根付近に2箇所のボルトで固定。テールエンドまでの長い距離を、ここで支える構造です。 また、ベンリイC92のフランジはエキパイ後端から入れますが、ベンリイCD125のマフラーではフランジはエンジン側から入れて割カラーを使用して固定することで、エキパイとサイレンサーを切り離す必要は無いため一体化され、強度的に改善されています。 整備性と取り付け強度の観点から、エキパイはベンリイC92のリプロ品を採用し、サイレンサーは純正よりも短い物を使用しつつ、口径変換アダプターをエキパイに溶接して、サイレンサーは差し込み式の分割式とする事で剛性の確保を目指します。 使用するマフラーはノートン風リバースコーンタイプの汎用品で、車両にあてがって最適な角度を検討。その角度で曲がる様にするべく口径変換アダプターを角度調節し、エキパイ後端に溶接で取り付けました。 取り付けステーは前側をエキパイ後端のアダプター部に、後ろ側はサイレンサーにそれぞれ現物合わせで製作し、溶接固定することで完成。
ちなみにステップもマフラーもセンタースタンドも、いつでもノーマルに交換可能な仕様です。 次回はヘッドライト以外の電装12V対応や、タイヤ交換等をした上で、いよいよエンジンの始動確認を行います。
市川信行(井上ボーリング ヘッド技師)