古江彩佳の新アイアンテスト現場に遭遇 メーカー担当者と挑む“感覚”へのこだわり
<日本女子オープン 事前情報◇24日◇大利根カントリークラブ 西コース(茨城県)◇6845ヤード・パー72> 古江彩佳のクラブテストはこのように行われています【写真】 3週前の「ソニー 日本女子プロゴルフ選手権大会」から日本ツアー5試合を転戦中の古江彩佳が、日本で有意義な時間を過ごしている。“女子ゴルファー日本一”を決める大会の開幕前会場では、クラブ契約を結ぶブリヂストンのクラブ担当者と意見交換しながら、新クラブのテストを行っている様子も見かけられた。 手に握られていたのは、発売されたばかりの同社のアイアン『241CB』。今年6月に行われた海外メジャー「KPMG全米女子プロ選手権」で初めて打ち、ここまでに調整を重ねてきたものだ。この日も入念なやり取りは続く。その内容について担当者に聞くと、「(現在使っている221CBと)数字的な遜色はないなか、少し当たり具合が変わることで、インパクトのフィーリングが変わってくる。それを今のものに近づけられるよう、要求に応えていきます」という答えが返ってくる。どうやら“感覚”のすり合わせが行われているようだ。 古江も「抜けがいい」と性能自体は認めている。ただ「番手によって感覚が違う。いつもと違うので、もう少し調整していきます」と話す。すでに6番、7番のミドルアイアンについては、数値的にも、高さ、距離ともに進化が見受けられるという。あとは「生命線」と本人もツアー担当者も認める、ショートアイアンの精度を求めていく。 古江がアイアンに求めるのは「飛びの安定性」。微妙な距離を生み出すための感覚についてはもともと鋭い。それにメーカーも精いっぱい応えようとしている。「形状的にソールに丸みをもたせたことで抜けがよくなり、弾道が上がりやすいのがこのアイアンの特徴で、いろいろなライから対応できます」(ツアー担当者)。その強みを最大限に発揮できるよう、ソールに調整を施し、より要求に近いものを作りあげていくことがここからの方針だという。 7月の「アムンディ・エビアン選手権」を制した後の日本ツアー凱旋試合も、これが3試合目となる。ここまでの2試合は15位、17位という結果で、やはりこのあたりで最後まで優勝が意識できる位置で戦いところ。アマチュア時代から出場する今大会も、今回が8度目。日本と海外の“メジャーダブル制覇”へ向け、最善を尽くしていく。(文・間宮輝憲)