「伝統的酒造り」無形文化遺産登録受け高知県酒造組合が「号外」配布「振る舞い酒」も
ユネスコの政府間委員会が日本時間5日、日本酒や焼酎などの「伝統的酒造り」を無形文化遺産へ登録すると決めた。これを受けて、東京・銀座にある「酒どころ」高知県のアンテショップ「まるごと高知」で6日、無形文化遺産登録決定を祝うイベントが行われた。店頭では、高知県酒造組合が発行した新聞スタイルの「号外」を配布。県内全19蔵提供の土佐酒がずらりと並び、祝福の言葉が飛び交うなか、来店客ら延べ200人以上に振る舞われた。 【写真】「振る舞い酒」に多くの人が並んだ高知県のアンテショップ 近年、国内需要が伸び悩む日本酒業界にあって、国内有数の酒どころとして知られる高知県では明るい話題が続いている。コロナ禍を境に経営が傾いていた酒蔵の再建が相次ぎ、今年8月には新たな酒蔵も誕生した。 土佐酒への国際的な評価も高まっている。10月下旬にハワイ・ホノルルで行われた「全米日本酒歓評会2024」では、高知県の酒19点が金賞、7点が銀賞に輝いた。2年連続で、金賞受賞率は全国トップでもある。これ以外でもフランス、東京、四国清酒鑑評会(香川・高松市)など、国内外で開催されたさまざまなコンテストで受賞ラッシュ。PLATINUM(または最高金賞)7個、金(または優等賞)57個、銀27個、銅1個など、合計103個のメダルを獲得した。 「まるごと高知」の藤原浩司副店長は、「ユネスコの無形文化遺産に登録されたことによって日本の酒造りがさらに注目され、今後ますます活性化することを強く願っています。土佐酒も海外で高く評価されており、ダブルでうれしい。世界に通じる酒文化であることに誇りを感じながら、国内外の方に味わっていただけるようにアンテナショップでの販売にも力を入れていきたい」と、来店客に次々とお酒を注いでいた。