ウクライナの将来に暗い影を落とす…手足失った若者ら4万人どう支援?
日テレNEWS NNN
ロシアによるウクライナ侵攻から来月で2年。手足を失った人は4万人に上るとの推計もあり、支援が課題となっています。 【単独取材】日本が戦争犯罪の“抜け穴”になるおそれも…プーチン大統領に“逮捕状”出した日本人裁判官 ◇ 無人機やミサイルを組み合わせ、空からの攻撃を強めているロシア。ウクライナでは多くの命が奪われ続けています。こうした中、ウクライナの将来に暗い影を落とす問題が──
スーパーヒューマンズセンター アンドリィー・スタウニツェル氏「ロシア軍は撤退する際に民間人を狙って多くの地雷を残しています。たくさんの民間人が地雷で手足を失っています」 義肢の装着などを行う病院の関係者によると、侵攻開始以降、手足を失った人は推定4万人以上。ウクライナ社会はこうした人々をどう支えていくのかという深刻な問題に直面しているのです。 スーパーヒューマンズセンター アンドリィー・スタウニツェル氏「ほとんどの患者は若者です。彼らに障がい者や戦争の犠牲者と思ってもらいたくありません。ちゃんとしたふさわしい生活を送ってもらいたいのです」 義肢の製造が追いつかない中、日々の生活を送るため、いま多くのウクライナ人が車椅子を必要としています。
先月、車椅子の発送作業に追われていたのは、京都のボランティア団体「スイマルク」。 スイマルク代表・谷口博さん「(ウクライナで)けが人等たくさん出ていて、なにかできないかなと」
日本全国から寄付を募って集まった車椅子を整備し、ウクライナに送る活動を行っています。 谷口さん「日本の車椅子、軽くて機能もいいんですね。使いやすいということで大変喜ばれています」 これまでに送った車椅子は300台。その車椅子には寄付した人の様々な思いが込められています。
このボランティアを通して車椅子を寄付した笹井余志子さん。車椅子を使っていたのは、20歳で亡くなった息子の大資さんです。 大資さんは4歳の時に筋肉が徐々に衰えていく難病「筋ジストロフィー」と判明。小学校1年生の頃から車椅子生活となり、今回寄付した車椅子は高校生の頃から使っていたものだといいます。