平田憲聖が“池ポチャのパー”で見せた情熱と冷静のジャッジ
◇国内男子◇長嶋茂雄招待セガサミーカップ 初日(11日)◇ザ・ノースカントリーGC(北海道)◇7178yd(パー72)◇晴れ(観衆1261人) 【画像】平田憲聖 レッスン「ナイスショットはテークバックで決まる」 平田憲聖はパー5の最終9番で、果敢な攻めを見せた。 ドライバーショットがややつかまって、左ラフへ。風はアゲンスト、つま先下がりのライから、右手前に切られたピンまで272yd、フロントエッジまで261yd。グリーン右手前には池が広がる。 「思ったよりライが良くて、3番ウッドでうまくヒットすれば、エッジまで行く」。2オン狙いのショットはイメージより「1、2yd右に出た」という。その分だけ「完璧なライン」とはいかず、ボールはグリーン右手前ラフに落ち、池に転がり込んだ。
リカバリーは、冷静だった。赤いハザードのラインから2クラブレングス以内で、きついつま先下がりのラフにドロップすれば、ピンまで30yd弱。まず、そのエリアで好ましそうなライを探したが、その後にピンからボールがラインを横切った地点の後方延長線上のエリアを確認。最終的にピンまで60yd付近のフェアウェイでのドロップを選択し、4打目を58度のウェッジでピン手前1.5mにつけて、パーをセーブした。 前週の国内メジャー「日本プロ」を前年大会覇者として迎え、17位で終えた。「優勝争いに絡めなかったのは残念ですが、しょうがない」。そう切り替えて迎えた翌週に、ボギーなしの「66」で5位発進を決めた。
「まだ初日ですが、ノーボギーで回れたことはうれしい。昨年、予選落ちして、あまりいいイメージがなかったコースですから、1年間の成長を感じられました」。カットラインに6打足りない126位で終わった1年前との違いを見せ、残り3日。今季出場10戦で優勝こそないが、予選落ちもない。「ピンチを少なく、チャンスを多く作ることを心がけて72ホールでスコアをまとめたいです」。ツアー3勝目、今季初優勝へ着実に近づいていく。(北海道千歳市/加藤裕一)