アメリカ在住のシングルマザーが衝撃を受けた…。現地の先生が子どもにしている、情緒が育つ「アメリカ式声かけ法」とは
ネガティブな感情を抱くのはダメなことじゃない
私が離婚をして息子と2人で暮らし始めたとき、学校でも息子に何か変化があるかもしれないと思い、学校の先生にも離婚したことを伝えていました。 するとある日、学校から帰ってきた息子が 「学校にいるときに悲しいとか寂しい気持ちになったら、いつでも先生に言っていいんだって。そしたら先生がハグをしてくれるって!」 と言っていました。 「悲しい・寂しいなどのネガティブな感情を我慢する必要はない」という考えが、アメリカらしいなと感じました。 悲しい気持ちになったときは、大好きな人とハグをするとパワーチャージができるということも、息子は先生から教わっていました。
アメリカ人の先生がしている声掛け
他にも先生の声かけで感動したものがあります。 息子が年中さんの時に、小学校選びに迷っていたため、元夫と学校の説明会に参加しました。 授業のカリキュラムなどについて色々説明してもらい、「この学校じゃなくてもいいのかな......」と正直思っていたのですが、そのあとの先生の言葉で一気に気持ちが変わりました。 「私たちがいつも子供たちに言っていることがあるんです」 “Please don’t go home with sadness.” (悲しい気持ちのまま家に帰らないでね) 悲しい、寂しいっていう気持ちを感じたら、一人で抱え込まないでいつでも話してほしいという思いから、子どもたちにそう言っているそうです。 「悲しいことがあったら、その気持ちを誰かに話してもいいんだよ」という考えを子ども達に持たせる声掛けをしていることに感動して、「息子をこの学校に通わせよう!」と決めました。 アメリカで子育てをしているうちに、自分の気持ちと向き合う練習やそれを言葉で人に伝える練習は、子どものころから始めることがすごく大切だと感じるようになりました。 子どもが自分の気持ちを話してくれたときに聞いてあげられる心の余裕を持てるように、私自身も自分の気持ちに向き合う練習をしていこうと思います。
【Profile】ひろこ(@hirorokok)
カリフォルニア在住、7歳男子のママ。20歳でアメリカに留学。カレッジを卒業後、コンサルティング会社、貿易会社に勤務。2児のシングルファーザーだった元夫と結婚。非行少年だった長男と自閉症の次男の子育てを通して、ペアレンティング(子育て)について専門家から学ぶ。その後自身の息子を出産、離婚してシングルマザーに。現在は日系企業のアメリカ支社で経理部に所属。誰かの役に立つことを願い、アメリカの子育てアイデアを発信。初の著書『LA在住のママがやっている アメリカ式・はじめてのお金教育』(KADOKAWA)が好評発売中。
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