英中銀の来年の利下げ見通しが市場で後退、2回すら織り込まれず
(ブルームバーグ): イングランド銀行(英中央銀行)が来年行う利下げについて、2回ですらも完全には織り込まれなくなった。インフレ圧力が根強いとの兆しが表れ、金融緩和は慎重にしか進まないとの見方が説得力を得ている。
短期金融市場が織り込む2025年末までの英中銀の利下げ幅は一時49ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)となった。週初の16日には70bpを超えていた。17日に英国の賃金上昇が予想以上に加速したことが明らかになり、金利見通しの修正が始まった。
18日に発表された11月の英消費者物価指数(CPI)はエコノミストの予想に一致したものの、中銀当局者らが注視しているサービス価格のインフレ率は5%と高止まりした。
中銀は19日の政策発表で金利を4.75%に据え置くと見込まれている。今年の利下げは0.25ポイントが2回で、米国やユーロ圏に比べて金融緩和のペースは遅く、それが来年も続くと市場では見込まれている。
原題:Traders No Longer Fully Price Two BOE Rate Cuts Next Year(抜粋)
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Greg Ritchie