世界で20億回読まれたマンガ『喧嘩独学』、貧乏男子の成り上がり物語生んだヒットメーカーに聞く
■アニメ化は「仲の良かった友だちと卒業後に再会したかのような気持ち」
――連載時から映像化が期待されていた本作。今年4月からはアニメ放送されています。出来上がったアニメを見た感想を聞かせてください。 【T.Jun】すでに連載が終了した作品だったからか、まるで仲の良かった友だちと卒業後に再会したかのような気持ちで、アニメを見たときはとても嬉しかったです。動くキャラクターたちは、webtoonよりもさらに躍動感に溢れていて、登場人物一人ひとりがもう一段階成長したようにも感じました。構成や作画、吹き替えなどの演出を通じて、作品とキャラクターの特徴をしっかり表現し制作してくださり本当に感謝しています。webtoonとは一味違うアニメだけの面白さを感じることができますので、たくさんの方々が『喧嘩独学』のアニメもぜひ楽しんでいただければと思います。 【金正賢】創り出したキャラクターが、私の頭の中だけではなく、映像の中で動いたり声を出しているのを見てとても不思議でした。 ――アニメから原作マンガを読む人も増えるかと思います。これからマンガを読む人へ向けて、注目のポイントやお2人が面白いと思う部分をお聞かせください。 【T.Jun】全体的なストーリーやキャラクターは、webtoonとアニメで大きく変わらないため、webtoonで『喧嘩独学』をご覧になる際は、作品の中の「ニューチューブコメント」など、細かい部分に注目していただくことをお勧めします。webtoonとアニメではメディアの性質が異なるため、アニメの制作や視聴時には意図的、もしくは意図せず見逃してしまう部分があると思います。このような小さな部分にも、思いがけないユーモアや笑いがあるので、webtoonでご覧になる際はじっくりと、その面白さをぜひ感じていただければと思います。 【金正賢】アニメでは分量の関係上、省略されてしまったストーリーのなかにも面白い場面がたくさんあります。ぜひwebtoonでも、光太の成長を最後まで見守っていただければと思います! ――今先生が注目しているwebtoon作品やジャンルがありますか? 【T.Jun】正直なところ、最近は他のwebtoonをあまり読めずにいます…。webtoon以外のマンガでは、忙しくなってしまう前に『チェンソーマン』や『SPY×FAMILY』(ともに集英社)を楽しく読んでいました。実は最近、次の作品のために少し慌ただしく過ごしています。以前から構想していたファンタジーアドベンチャージャンルで、年内の連載を目標に作業しています。これまで挑戦したことのない新しいジャンルですし、ストーリーやキャラクターのスケールが大きいため、たくさんの時間をこの作品の準備に割いています。一生懸命描いているので、ぜひご期待ください。連載が始まりましたら、みなさんのたくさんのご関心と応援をお願いします。 【金正賢】私も最近は新連載で慌ただしい日々を送っているので、webtoonはあまり読めていません…。私がストーリーを務めている新作『コードネーム:バッドロー』がLINEマンガで配信中ですので、こちらもぜひ応援してください。