「ちょっと気負っていた」一足早く終了したルーキーイヤー 〝ラストマッチ〟で決勝アシストも「反省が多い試合になった」
J1アビスパ福岡の重見柾斗が、一足早く今季の戦いを終えた。ホーム最終戦だった11月30日の浦和戦で前半4分に反スポーツ的行為で警告を受け、累積4枚目となって次節の今季最終戦(12月8日、対川崎)は出場停止に。 ■〝ラストマッチ〟重見のアシスト後に涙腺崩壊シーン「泣いてしまう」【動画】 「チームに迷惑をかけるプレーばかりしてしまい、反省が多い試合になった」と振り返った。 福岡大から今季加入したルーキーの重見にとって、プロとしては初めてのホーム最終戦。しかも5年間指揮してきた長谷部茂利監督のベスト電器スタジアムでのラストマッチだった。「ちょっとホーム最終戦で気負っていた部分もあった。イエローカードをもらった場面も反応が遅かった。1歩の反応や準備を早くすれば、普通にクリーンに防げた」と冷静さの大切さを痛感した。 それでも前半40分には中盤でボールを奪い、粘った末に横にいた紺野和也へパス。決勝点をアシストした。「ただの横パスなので何も言えないけど、粘ったところが良かった」とこの1シーンに限っては納得の表情。ポジションが近い紺野とは居残りで練習することも多く「あそこは(紺野)和也君が得意とするシュートのゾーンなので、渡せば何とかしてくれるという感じだった」とイメージを共有できていた。 相手からボールを奪った場面はファウルかどうか際どく、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)がチェックした末にゴールが認められた。既に1枚警告を受けている身ながら、恐れずボール奪取にチャレンジ。「ギリギリを攻めました。(相手の)足に当たったか分からなかったので心配だったけど、ゴールになって良かった」と安堵(あんど)の表情を見せた。 35試合で1得点した今季の出番は終了したが、チームはあと1試合残っている。「本当にチームのために良い練習をしたいと思うし、自分の成長のために練習したい」。1年を総括する前に、まずは長谷部アビスパとしての最後の1週間に専念する。(末継智章)
西日本新聞社