通信業界の仕事内容、将来性、トレンドまで。志望動機の書き方も紹介【例文あり】
通信業界の主な職種と仕事内容
通信業界の主な職種と仕事内容について、事務系、技術系別に解説していきます。 ■事務系職種 事務系職種の仕事内容について解説します。 【営業】 BtoC(一般ユーザー向け)の営業と、BtoB(企業向け)の営業では、仕事内容が大きく異なります。 BtoCの場合は、携帯ショップや家電量販店での接客・販売、販売企画、スタッフの指導、店舗管理業務などが中心となります。ただし、自社では販売は行わず、販売代理店と提携しているケースが多くあります。この場合は、販売代理店の営業支援を行い、売り上げを伸ばす施策の企画や店舗への指導などを担当します。 BtoBの場合は、顧客企業の事業成長や売り上げ向上、業務の効率化などを支援するために、モバイルサービスやクラウドサービスなどの提案やコンサルティングを行います。また、社用携帯などの導入提案や、オフィスの移転などに合わせてネットワーク回線の提案・販売や工事の手配などを行うこともあります。 【企画・マーケティング】 顧客ニーズに合わせたサービス・商品の企画や、自社サービスのブランディング戦略の立案などを手がけます。通信業界における最先端技術やトレンドなどを踏まえて、サービスや商品を売り出す方向性を決定したり、ブランディング戦略を考えたりします。 また、営業職が企画やマーケティングを手がけ、コンサルティング提案につなげていくケースもあります。 【カスタマーサポート】 商品やサービスを導入・利用している一般ユーザーや顧客を支援し、疑問点や不満点を拾い上げたり、顧客の課題を解決に導いたりする役割を果たします。コールセンター業務を外注している場合は、コールセンターの運営統括を行います。 また、顧客を成功に導くために、提供しているサービスを通じて課題が解決されるように支援するカスタマーサクセスなどの職種もあります。 【バックオフィス】 バックオフィスは、総務、経理、財務、人事、労務などを管理する部門の総称です。社内のあらゆる部署の業務を、それぞれの担当領域からバックアップする仕事です。 企業規模が大きい場合は、職種別採用を行っているケースもあります。特に、財務や法務などには専門知識が必要なため、業務に有用な資格を取得している場合は、一定以上の知識を身につけているとして評価されるでしょう。 ■技術系職種 技術系職種の仕事内容について解説します。 【ネットワークエンジニア】 ネットワークの設計、構築、監視、保守、運用を担当します。情報通信の環境を支えるために、安定的なネットワークの構築や戦略の策定などを手がけます。 企業によって業務内容は違い、同じネットワークエンジニアでも、要件定義や設計のみを行うケースもあれば、構築のみ、監視・運用・保守のみを行うケースもあります。 設計では、顧客企業のシステムや使用機器に合わせ、どのような機器を使ってネットワークを構築するかを考えます。構築では、顧客先で機器の設置、設定を行い、ネットワークに接続できる環境をつくります。 監視・運用では、サーバや機器が正常に動いているか、ネットワークが正常に稼働しているかを監視し、トラブル発生時に顧客への報告や原因究明を行います。 保守では、障害発生を未然に防ぎ、ネットワークを継続利用できるようにします。 【セールスエンジニア】 技術的な知識を生かし、商品・サービスの導入提案やサポートを行います。顧客の課題や要望に対応する最適なシステムを実現し、導入後のトラブルや新たな課題についても解決のための支援をします。 営業職の提案に同行し、顧客に向けて技術についての説明なども行います。営業と技術、双方の側面を持つ職種と言えます。 【研究・開発】 最先端の通信技術の研究・開発を行い、新しい価値の創出や、より快適にネットワークを使える環境の実現を目指します。 5Gや6Gなどを標準化していくための通信技術をはじめ、AI、IoT(※)、ロボットなど、さまざまな領域にかかわる技術について研究を続けています。 研究・開発職の上げた成果は、数年後や将来の事業展開に影響を与えるため、企業の中長期的な成長を担っていると言えるでしょう。 ※「Internet of Things」の略で「モノのインターネット」を意味する。モノにセンサーや通信機能を持たせ、インターネットに接続する技術のこと。 ■文系でも技術系職種を目指せる? 認知度の高い大企業の場合は、応募者も多く、関連分野で専門性の高い研究に取り組んでいた学生もライバルとなるため、難易度が高いと言えるでしょう。 また、顧客から直接依頼を受けて要件定義を担う企業も、基本的に大企業であることが多いため、同様のことが言えます。 一方で、通信インフラの仕事では専門的な機器を扱うため、学生の時点でそれらの機器に触れて技術を学べる環境は非常に少ないと言えます。入社時点での知識やスキルレベルに差が出にくいため、高度な研究などに取り組んでいた学生以外は、理系出身者も文系出身者も同じような立ち位置でのスタートとなるでしょう。 情報通信を学んでいない人でも、気後れせずにチャレンジしやすいと言えます。