通信業界の仕事内容、将来性、トレンドまで。志望動機の書き方も紹介【例文あり】
通信業界に興味がある人の中には、「どんな職種がある?どんな仕事をするのか知りたい」「そもそも通信業界とIT業界の違いがよくわからない」と考えている人もいるでしょう。 今回は、リクナビ就職エージェントのキャリアアドバイザーが、通信業界の業界構造や、IT業界との違い、職種、仕事のやりがい、将来性などを解説します。通信業界のトレンドや志望動機の書き方、例文なども併せてご紹介するので、企業研究や応募書類の作成などに役立てていきましょう。
通信業界とは、どのような業界?
まずは、通信業界の構造や、IT業界との違いについて解説します。 ■通信業界とは 通信業界とは、「電波や通信を活用したサービスを消費者に提供する業界」のことを指します。インターネットやスマートフォン、Wi-Fi、固定電話などを利用する際には、通信環境が欠かせません。 例えば、メールやチャット、SNSなどで、離れている相手に文字や画像などの情報を送ることができるのは、電波・通信を利用できる環境があるからこそです。また、インターネットでの検索や動画視聴をしたり、テレビやラジオなどを利用したりするときにも、電波・通信の環境は必須となります。 これらの電波・通信に必要な設備・環境の構築や、各種関連サービスを提供しているのが通信業界です。総務省による日本標準産業分類では「情報通信業」に分類されています。 ■通信業界は5つに分類される 情報通信業は、大きくは「通信業」「放送業」「情報サービス業」「インターネット附随サービス業」「映像・音声・文字情報制作業」の5つに分類されます。 この記事では、主に電波を使って通信インフラを提供する「通信業」について紹介していきます。 ■そもそも通信業とは?通信インフラには、どんな種類がある? 通信業では、固定電話、携帯電話、インターネットにおける通信インフラ基盤を構築し、電波・回線の提供と、それに必要なネットワーク設備の保守や運用サービスなどを行います。代表的な企業としては、携帯電話会社などが挙げられます。 通信業は、大きくは「固定通信」「移動体通信」「ISP(インターネットサービスプロバイダー)」に分かれるので、以降でそれぞれについて解説します。 【固定通信】 固定電話やパソコン、Wi-Fiルーターなどを利用する際に必要な設備の設置・運用を行います。一般家庭や企業など特定の場所に対し、電柱や電線から物理的に通信回線を引き込むことで、有線での接続が可能になります。 固定通信に利用する回線は、ケーブルテレビ回線や、光ファイバーケーブルによる高速通信を実現した光回線が挙げられます。 また、Wi-Fiルーターなどを利用する無線通信の場合は、回線事業者の設備を直接利用します。 【移動体通信】 携帯電話やスマートフォン、PHSなどの利用に必要な設備の設置や運用を行います。電波を使用した無線通信によって、屋外など場所を問わずに通信手段を利用できます。 【ISP(インターネットサービスプロバイダー)】 ISP(Internet Service Providerの略)とは、インターネットに接続するためのサービスを提供する事業者のことです。 一般家庭や企業などでインターネットを利用するためには、光ファイバーなどの回線を引き込んだ上で、ISPが運営するネットワークに接続することが必要です。固定通信による設備は物理的な回線であり、ISPはインターネット回線につなぐアクセスポイント(基地局)を提供しているため、どちらか一方だけではインターネットを利用することができません。 なお、固定通信を手がける事業者が、プロバイダーの事業を併せて展開しているケースもあります。 ■通信業界とIT業界の違い 通信とは、インターネットにおける通信インフラ基盤のことを指し、一般的に、「通信環境に必要なインフラを提供する業界」を通信業界と呼ぶ傾向があります。 一方、IT業界は、「ITにかかわる業種全般」を指すため、通信インフラやそれに関連するサービスを提供する企業もここに含まれます。つまり、通信業界は、IT業界に含まれるものと考えてよいでしょう。