次男を産んだ日、婿養子の夫がサラ金のブラックリストに載った。泣きながら往復ビンタし、子育て・親の介護を終えて見つけた幸せ
◆ずっと支え続けてくれたもの その後、次女が就職し、親の役目は一段落。私は51歳になっていた。残るは夫との今後だ。長男に相談したら、「後のことは心配せんでも僕が話をつけてやる」という。早期退職して退職金を手にしている夫に私が求めたのは、思い出の家の所有権のみ。今後いっさい関わりたくない、が希望だった。 その年のクリスマスのこと。長男が「僕からのプレゼントだよ」と、夫のサイン済みの離婚届と私名義の家の権利書を渡してくれた。離婚届を提出し、長かった結婚生活もこれでお終い――。 父の三回忌を済ませると、後を追うように母も、老犬も逝ってしまった。長女も嫁ぎ、広い実家に私一人きり。その頃、私名義の家が売れて、小金が入った。 えい!こうなったら、私に必要なものだけを残し、身の丈に合った小さな家を建てよう。自分のために建て替えることを決心した。寝室と客間が一つ、小さなリビングと、わが家の思い出の品をまとめるための押入れ。そんなささやかな家に私は暮らしている。 世間知らずの私が、3人の子どもを育てあげた。100円を握りしめスーパーに走ったあの日、次男と親を喪主として見送ったあの日、膨大な父母の荷物を一人で片づけたあの日。 私をずっと支え続けてくれていたのは、両親と、3人の子どもたちと、先に天国に行った次男だった。たくさんの人の助けで生かされてきたように思う。いろいろあったけれど、気づけば、私の人生の帳尻は合っていた。
****** ◆ギャンブル依存症に悩んだら 小野さん(仮名)は、借金をしてもパチンコ通いを辞められなかった夫から離れ、子育てや親の介護を経て、自分の幸せを見つけることができました。 ギャンブル等依存症とは、ギャンブル等にのめり込んでコントロールができなくなる精神疾患の一つ。続けたいという衝動が抑えられず、日常生活や社会生活に支障が生じることがある一方、本人自身は「自分は病気ではない」と正しく認知できていない場合があります。放置しておくと症状が悪化し、貯金を使い果たしたりさらには借金の問題につながり深刻になることも。 国が主体となってギャンブル等依存症対策が推進されており、治療や回復支援、借金の問題を抱えた方への相談支援等の取り組みが勧められています。 自分自身や家族だけで抱え込む前に、公的機関などに相談することで、解決への糸口が見つかるかもしれません。 消費者庁「ギャンブル等依存症でお困りの皆様へ」 https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/caution/caution_012/
小野朝子
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