中国株と香港H株指数、下落-不動産市場に対する投資家の不信根強い
(ブルームバーグ): 11日の中国株式相場は下落。中国本土も香港も前日が祝日のため休場だったが、一連のネガティブな動きがセンチメントの重しとなり、トレーダーは売りに回った。
本土株の指標CSI300指数は前営業日比0.9%下落。ここ6週間余りで最も安い水準となった。香港に上場している中国本土企業から成るハンセン中国企業株(H株)指数は一時2%下げ、その後は下げ幅を縮小した。
アバディーンの投資ディレクター、シンヤオ・ヌン氏は「最近の週末休暇では5月の黄金週間ほど強い消費は見られず、週間の不動産販売も変動が大きいが弱い」と述べた。
中国の中堅デベロッパー、徳信中国が香港での会社更生を巡る訴訟で敗訴し、裁判所から清算命令を11日受けたが、中国当局が最近打ち出し不動産救済策も地合いの好転にはつながっていない。
CGSインターナショナル・セキュリティーズ香港の中国不動産調査責任者レイモンド・チェン氏は、「今年の米利下げ観測後退による市場全体の低迷と、不動産市場に対する投資家の非常に脆弱(ぜいじゃく)な信頼感が相まって、11日の不動産株下落につながった」と指摘し、「一部の投資家はこのセクターに参入する前に回復の証拠を見たがっていた」とも話した。
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原題:Chinese Stocks Slump as Economic Concerns Spoil Investor Mood (抜粋)
--取材協力:Jing Jin.
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