【ナゼ?】期待と不安が入り混じる『給与のデジタル払い』開始 国が“キャッシュレス決済の比率80%”を将来的に目指す「2つの理由」
2024年9月25日、国内初となる『給与のデジタル払い』が始まりました。現金化も可能で、「利便性が高まる」との声も。ただ、独自に行ったアンケートでは、「デジタルマネーで受け取りたくない」が6割超。一体なぜ?課題が残る中、国がキャッシュレス決済を推し進める背景とは…?『読売テレビ』指宿文解説委員の解説です。 【動画で見る】国内初!給与のデジタル払いがPayPayでスタート…ホントに便利になるの?システム障害などの対応は?
■給与のデジタル払いが開始 「選択肢が一つ増えた」その仕組みとは?
銀行口座に振り込み、または現金で給与を受け取っている方が多いと思いますが、これからは「●●ペイ!」と給与が入ってくるような時代がやって来るかもしれません。
仕組みとしては、給与の受け取り方法を『デジタル払い』『銀行口座』『現金』の3つから選べるようになります。デジタル払いは一部だけで、銀行口座と併用もできますし、勤務先が対応していれば現金も可能というような形で、「選択肢が一つ増えた」ということです。
■「給与をデジタルマネーで受け取りたくない」は6割超…その主な不安とは?
ただ、デジタルマネーには様々な不安もあり、いくつかの条件が付けられています。 一つが、『現金化』できるように、デジタルマネーから自身の銀行口座に移し替えるときは、月1回・手数料なしにすること。そして、保証の関係もあって『保有の上限』があり、厚生労働省が100万円(PayPayは20万円)と定めています。また、『不正出金』された場合は、自身に過失がなければ、損失全額を補償(条件あり)。さらに、デジタルマネーの業者が破綻したら、保証機関から弁済してもらえます。 このように、「いくつかセーフティーネットや制限を設けて運用していきましょう」というスタートになります。
『保有の上限』が100万円(PayPayは20万円)になっている理由は、あくまで「貯金ではなく使うため」。国の政策として、「お金を使うものとしてデジタル払いを利用してください」ということがあります。
506人の方にお答えいただいた番組独自のアンケートでは、不安に思っている方が多いという結果が出ました。給与をデジタルマネーで「受け取りたくない」が66%で、「不正アクセスが心配」「お金のありがたさがなくなる」などが理由として挙げられています。 一方、「一部受け取りたい」は24%で、「スマホが使えないとき現金が必要だから半々で」という意見も。「全額受け取りたい」は5%で、「チャージする手間が省ける」といった声もありました。
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