今秋に日経平均3万円まで「見直し買い」が進む3つの背景
8月末のジャクソンホールでの講演後、株価は大きく調整した(写真:ブルームバーグ)
ジャクソンホール会議でのパウエル議長講演を受けて大荒れとなった株式相場もようやく落ち着きを取り戻しつつある。NYダウ平均株価は会議前につけた8月の戻り高値から9月6日の安値まで約3000ドル下げ、先週末の終値はそこから約1000ドル戻して3万2151ドルだった。いわゆる3分の1戻しだが、もう少しは戻る余地はありそうだ。 だが、このあと順に見ていくとおり、長期金利の高止まりでアメリカ株の上値は当面重いだろう。そして、物価上昇と景気後退のダブルパンチ、いわゆるスタグフレーションに陥る可能性が高い欧州株はとても買えない。欧州の不調がアメリカに波及する懸念もある。 その結果、足元では消去法的に日本株が見直されており、今後もしばらくはこの状況が続くだろう。今回はなぜ日本株が見直されているのかを主に3つのポイントから解説する。結論を言ってしまえば、私が「この秋にも日経平均株価が3万円を回復する可能性がある」とみている理由もそこにあるからだ。
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広木 隆