初注文が入った純金製トランプ（三田市で）

　兵庫県三田市が寄付額７７７万円としたふるさと納税の返礼品の純金製トランプ（１セット５４枚）に、初めて注文が入った。安定資産の金に、高額なぞろ目の「スリーセブン」との寄付額の設定が話題を集め、市は知名度を高める切り札として期待している。

　市によると、ふるさと納税の専用サイトを通じて１８日に注文が入り、サイト運営会社から入金を確認したとの連絡を受けた。

　トランプは縦８９ミリ、横５８ミリの標準サイズで厚さ７マイクロ・メートル。金属の精密な圧延技術を誇り、純金のメッセージカード製作などを手がける「三菱マテリアル」の三田工場で加工される。

　市が返礼品にリストアップしたのは、今年９月。クローバーやハートなどの模様、数字を印刷して「招福トランプ」と名付けた。

　金相場の高騰が注目される中、７７７万円に定めた寄付額もインパクトは抜群。人気お笑いコンビ「かまいたち」がユーチューブで取り上げたことも、注目度の高まりにつながった。

　お金に余裕がある人向けで「第１号」まで時間がかかったが、市はニーズはあることが確認できたとして、来年以降も返礼品のリストに加える考えだという。

　「大きなクリスマスプレゼントが届いたよう」と、市公民連携推進課の山谷聡課長。金相場の動向次第で寄付額を引き上げる可能性はあるが、問い合わせは続いており、「今後も、トランプが三田の知名度アップに役立ってほしい」と期待する。