地区最下位と苦境が続く川崎ブレイブサンダース、前向きな姿勢を失わない篠山竜青「焦って顔をこわばらせて勝てるならそうします」
「どこからでも攻めるのが目指すスタイルです」
A東京との2試合は、この課題があらためて浮き彫りになった。2試合目はそもそもチームの得点自体が少なかったとは言え、後半に日本人選手が挙げた得点はわずか3。さらに後半を通してシュートを放った日本人選手が得点を挙げた小針幸也だけというのは、たまたまで片付けられない課題だ。 今のチームオフェンスを篠山はこう見ている。「日本人選手を含め、どこからでも攻めるのが目指すスタイルです。一つのセットプレー、アーリーオフェンスの中で、多くの選手が絡んでボールを動かせるシンプルなシステムを取り入れている中、各選手がもっとアグレッシブにならないといけない。単発なオフェンスになっている時間帯もあります。いろいろと試行錯誤をしている中で、状況判断がまだまだなのかと思います」 そして、「ひとり一人にチャンスは必ずあるので、どれだけリングを見て攻め続けられるのかは毎試合問われている部分だと思います」と、必要なことを語る。現在、川崎は4勝12敗。Bリーグ開幕後では初めてとなる下位に沈んでいる。この苦境から脱するため、「常にベクトルをチーム、自分に向けることが求められている」と篠山は考える。 そして、川崎にはそれができるメンバーが揃っていると自信を持っている。「苦しい状況、中々と勝ちがつかない中で誰かのせいにしたり、あいつがパスをくれない、シュートを決められないからパスができないとなったらチームは壊れていくと思います。川崎に関してはそういう選手はいません。みんなもがいて自分にベクトルに向けて、チームのために常に何ができるかと考えてやれるメンバーが揃っていて、実際にコツコツできています」 結果ですべてが評価されてしまうことは、篠山も十分に理解している。だが、負けが続く中でも「悲壮感であったり、ネガティブなことばかりではないです。目に見えづらいところですが、成長している部分を僕の中では感じます」と明るい兆しが見えている。