高齢親の依存に悩む49歳女性が、自分の道を歩むにはどうしたらいい?【アン ミカさん】
あなたの親孝行は十分すぎるほどです
えりまきとかげさん、こんにちは。実は私の友人の中にも、えりまきとかげさんと同じようなお悩みを抱える方が何人かいます。40代後半、子供が大きくなり、やっと自分自身のことに集中できると思ったら、今度は高齢の両親の問題が……。それだけでなく、えりまきとかげさん同様に、「両親が依存してきて、つらい」と嘆き、疲弊していました。ですから、とても他人事とは思えずお悩みを拝読しました。 育児がひと段落し、時間の制約を気にしなくてよくなり、やっとキャリアの選択肢が増えるタイミングが来た。けれど、高齢の両親を蔑ろにはできず、自分のやりたいことに集中するのをためらったり、罪悪感を感じたりする女性はとても多いように感じます。ですが、えりまきとかげさんが、何でもかんでも両親をお世話しなくてはならない状況を変えていかないと、あなた自身の心も、そして未来も潰れてしまいかねません。 そもそも、人は等しく1日に24時間しかありません。その中で、今まで家事や子育てをされながら、2年間、週1回以上を片道2時間かけてご両親の元に通ってきたえりまきとかげさんは、十分すぎるほど親孝行されていると思います。
このままでは「娘の時間は私たちのもの」になりかねない
お子さんも成長したとはいえ、まだまだ育ち盛りで手のかかる年齢です。ご両親を突き放すまではしなくても、自分のキャリアのことも考えて、「悪いけれど、これからは仕事も忙しくなるから、今までみたいにしょっちゅう来られないからね」「電話も毎日何回も出られないよ」とご両親に自分にも守るべき家族があり、仕事もある、自分の人生もあるということを、勇気をもってどこかでしっかり伝えることも必要だと感じます。 逆に、今までの訪問ペースを続けたり、ご両親に求められるがままに応えていたりしたら、ご両親の要望がエスカレートしていく可能性もあると思います。「誰が私の面倒を見るの? 育て方間違えたかしら?」とまでおっしゃったお母様の心中としては、失礼ながら、「えりまきとかげさん家族と同居して、私たちの面倒を見てもらいたい」という本音が透けて見える気がするのです。 お母様のご病気の状況、お父様の家事力・生活力の有無など詳しくは分かりませんが、えりまきとかげさんが「自分の人生を充実させることに集中したい」のならば、あなた一人で抱え込む方向にいかないように、親の要求通りにできない自分に対して、“親不孝“という考えを一旦ストップする方がいいと思います。今のご両親の発言は、親不孝とあなたに思わせるように誘導する言葉を浴びせているように感じるからです。罪悪感の蓄積は、日増しにストレスとなり、感情の行き場を失ってしまうと感じます。 ご両親も娘への依存の感覚が加速し、「娘の時間は私たちのもの」という考え方に進んでいかないかと危惧してしまいます。
アン ミカ