「第20回北京・東京フォーラム」 東京で開催
【東方新報】中国外文出版発行事業局と日本のNPO法人「言論NPO」が共催する「第20回北京・東京フォーラム」が4日と5日の二日間、東京のホテル「ザ・プリンスパークタワー東京」で開催された。このフォーラムは、日本と中国の関係の適切な方向性を維持し、人的交流を促進し、協調と協力を通じて平和な世界を構築することを目的とし、両国の政府関係者や専門家が集まった。 中国の王毅(Wang Yi)外相が4日の開会式にビデオメッセージを寄せ、2000年以上の日中の交流の歴史と50年以上にわたる正常な国交が、両国関係を正しい方向に導くことの重要性を強調した。 王氏は「中国は常に日本を重要なパートナーと考えています。中国の成長を日本が客観的に理性的に見てくれることを望んでいます。私たちは共に、戦略的互恵関係を包括的に前進させるという正しいスタンスを維持し、互いに協力パートナーで、互いに脅威とならないという共通認識を実践すべきです」とあいさつした。 王氏は、(1972年の「日中共同声明」、1978年の「日中平和友好条約/日中間の諸問題に関する共同声明」などの)「4つの政治文書」が両国関係の基盤を形成していると強調し、これらの合意を曖昧にしたり、覆したり、損なったりするような行動を採るべきではないことを強調した。また「一国主義」や「保護主義」などのグローバルな課題に対処するために、両国が外部からの挑発に抵抗し、地域協力の推進、「日中韓自由貿易協定」の交渉再開、アジア各国の経済連携の促進に取り組むことが重要だと指摘した。 また王氏は、岩屋毅(Takeshi Iwaya)外相の早期訪中を歓迎すると述べ、また王氏自身も適切な時期に日本を訪問する意思があると表明した。 岩屋氏は、日中両国が地域および世界において負う重要な責任を強調し、両国関係の建設的で安定した発展への幅広い期待を表明した。また岩屋氏は、石破茂(Shigeru Ishiba)首相が最近、中国の指導者と会談した際に、両国の戦略的互恵関係の推進に対する共通の決意を再確認したことに言及した。 福田康夫(Yasuo Fukuda)元首相は、世界的な分断の拡大に警告を発し、緊張を緩和し、協調的な世界を築くための国際的な取り組みを呼びかけた。また福田氏は、G20サミットで習近平(Xi Jinping)主席が国連憲章の主要な原則への支持、開放的な世界経済の促進、保護主義への反対を誓ったことを称賛した。 福田氏は、日中関係の基盤として、国民交流の重要性を強調し、相互理解の促進に向けた前向きな一歩として、中国のビザなし入国政策を歓迎した。 中国国務院新聞弁公室の莫高義(Mo Gaoyi)主任は、あらゆるレベルでの交流を強化し、信頼を深め、両国関係の安定した長期的発展を確保する必要性を訴えた。 莫氏は「中国と日本はアジアと世界における重要な国です。両国は戦略的な自主性を維持し、良好な隣国関係を促進し、パートナーシップと『非脅威』という政治的コンセンサスを具体的な政策と行動に移すべきです」と述べた。 このフォーラムは2005年の発足以来、今や日中間の公共外交の主導的なプラットフォームとなっている。今回のフォーラムでは、「日中間の協力による多国間協調に基づく平和の回復と世界秩序の再構築」をテーマに、政治、貿易、安全保障などのトピックに関する議論が繰り広げられた。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。