「 逢ってみるとなんか違う… 」マッチングアプリに疲れた30代女性が漏らす本音。その裏にあるのは「 完璧に合う人 」を選べるという大いなる誤解
50歳の時点で結婚を経験していない人の割合を表す国の調査がある。令和2年の結果は都道府県別で見ると男女とも東京が1位だ。危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏はこう話す。 「男性が32.15%女性が23.79%です。結婚したくない若者の話が取り上げられることも昨今多いですよね。そんな状況を鑑みてか東京都は9月から独自のマッチングアプリの運用を始めました。その名も『TOKYO縁結び』。対象となるのは都内に通勤・通学している18歳以上の独身の男女で、アプリを利用するには会員登録が必要です」。 都の事業で結婚を後押しする時代なのだ。 「登録を済ませたあとに100問あまりの質問に答えるとAIが相性がいいと判定した相手を選んでくれるらしいですよ。時代は変わりましたね。ただマチアプにはさまざまな問題もあります。その点も踏まえてうまく活用したいものです」。 「出逢いはマチアプ」は珍しくなくなった。しかし、すべての出会いが健全でないこともまた事実だ。今回はマチアプに疲れたと話すある女性から話を聞いた。 ----------------------------------------------------------
釜田玲奈さん(仮名・38歳)は、今はマッチングアプリをやめている。 「コロナ禍ぐらいから使い始めて5年弱で、一切やめました。疲れてしまったというの正直ところです」。 玲奈さんは関東近郊で会社員として働いている。一人暮らしを始めてもう15年になる。 「大学卒業して、就職して30歳ぐらいで結婚する。そういう未来を漠然とイメージしていました。家族仲もいい方でしたし、結婚したい気持ちは強い方だったのかもしれない。ただ仕事を始めてからというもの出会いがあまりなくて…」。 内勤職なので外部の人との接触は少ない。会社に男性はいるもののそういう関係になることはなかった。 「大学時代は彼氏がいましたが、就職で地方転勤になり別れました。その後も一度会社の人とお付き合いしたんですが、うまくいかなくて破局。結構気まずいんですよね。社内って。いろんな噂も流れますし。一度誰かと別れたら、次また会社の人と付き合うのは難しいっているのがリアルですね」。 そうこうしているうちに30歳を超えて焦り出した頃にマチアプを始めた。 「友達もやっているって言ってたし、気軽な気持ちで始めました。アプリダウンロードして登録した途端、いきなりメッセージが来て、正直びっくりしましたね。そんなもんなんだ!って」。 正直、少し舞い上がる自分がいたと話す。 「ご無沙汰でしたし、異性からこんなに声をかけてもらえるんだ!っていう喜びがありましたね。普段の生活ではそんなことないから。ちょっと気持ちよくなっていたのは事実です。一方でゲームやSNSのような感覚もありましたね。暇つぶし、みたいな。気がついたらマチアプ触っている…そんな時間が増えていきました」。 とはいえ、ここですぐに結婚相手を見つけたいというほどの熱意はなかった。 「それよりもメッセージを送り合ってなんか年甲斐もなくドキドキするのを楽しんでいましたね。そうやってだんだん麻痺していたんだと思います。感覚が」。 多くの男性のから自分に100%合う人を探すことができる、そんな錯覚に陥っていたのかもしれないと玲奈さんは話す。 「やり取りをして、いいなと思う人ができて、勇気を出して会うことにしたんです。でもいざ会ってみるとなんかちょっと違うんですよね。2回目にどうしても繋がらない。そんな状況が長く続きました」。 少し諦めかけていたとき、ある男性に出会う。
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