カワサキ「Z2」の「旧車らしい雰囲気」を楽しみたいとは思いますが……作業はいよいよ本格的な化粧直し=フルレストアに突入! ~日本の至宝「空冷4発」を未来へ継承~Vol.17
いよいよフルレストアの領域へ作業は進行
「バイクは美しくありたいもの」そんな考えを持つ自分にとって、決して輝いていなかったこのZ2は、どうにも「サビシイ雰囲気に包まれているように見えて」仕方がありませんでした。先行で仕上げた外装パーツのペイントが美しいので、フレームや足周りを含めたその他の部分が、目立ってしまいます。 【画像】カワサキ「Z2」ついにフルレストアに突入! 750cc改986cc仕様への道を画像で見る(10枚)
かと言っても、購入当初のサビシイ外装パーツのままでは、明らかにみすぼらしく、恥ずかしい印象……。そんな想いを抱きながら「延命治療」を推し進めてきた自分ですが、750ccエンジンに関しては、現状最善と言えるコンディションになりました。車体に関しても、アンバランスな艶加減であること以外には、何ら不満は無い状況です。つまり、写真で見る以上にフレームやスイングアームにはツヤが無く、いたるところにサビが浮き始めているコンディションなのです。
そんなアンバランスさが、目下最大の不満点になります。それを解決するには「決断あるのみ!!」な状況となりました。そうです、いよいよ一般的な整備領域から、すべてを仕上げるフルレストアの領域へと作業を前進させます。その決断の時がやってきました。 「カワサキ師匠」の工房へ750RS/Z2-A後期モデルを持ち込み、事情を説明しました。おもに業者向けにカワサキ車のレストア仕上げを生業としている師匠から見ても「トラブル無くちゃんと走るようになっても、この仕上がりのままでは、満足できるはずが無いよね~」とご理解を頂きました。 長年お付き合いしてきて、これまでに500SSマッハIIIや750SS/H2のフルレストア作業時に、様々なメンテナンスノウハウやフルレストアノウハウを教えて下さったのが、カワサキ師匠でした。 初代空冷Zシリーズにまつわる様々なノウハウを伺いつつ、メインフレームや足周り部品+小物部品類の、いわゆる「黒もの部品」を、完全分解することから始めました。それらの黒もの部品を仕上げない限り、フルレストア車は美しく見えないのです。