1年間の「再配達数」は5億個にも…ヤマト運輸『置き配』本格スタート 広がる置き配に期待膨らむ 一方で「盗難」対策など課題も
■一年間の再配達数は、5億個にも
実は、厚生労働省によると、1年間で再配達される宅配便の数は、実におよそ5億個。 荷物全体の1割ほどが、受け取り主の不在などにより、再配達されている。 ドライバーの時間外労働が制限される、いわゆる「2024年問題」の中で、この5億個の荷物が大きな障壁となっている。
■問題解決のために「置き配」に注目
四方さんに業務を委託する企業は・・。 万事屋うっちゃん・内田巧代表:不在があれば、再度、行かなければならない。労働時間が伸びてしまう。本来なら運びきれる荷物が、運びきれなくなる。そうなると、消費者に荷物が届かない。 こうした問題の解決のために、いま「置き配」に注目が集まっているのだ。 万事屋うっちゃん・内田巧代表:時間を選ばない、場所も選ばない、再配達する手間もかからない。各社様が、置き配サービスを普及されることには、とても期待感があります。
■1日の不在荷物、40個
また、四方さんのようなドライバーには、受け取り主の「不在」問題の影響が、さらに大きくなっている。 8時間ほどかけて、全ての荷物を運び終えた四方さん。 しかし、午後6時ごろ、車の中を見てみると、再びたくさんの荷物が。 配送ドライバー四方冬千さん:きょう出た不在預かった分があるので。あわせて40くらいは。
■個人事業主のドライバーは残業規制の対象外
実は、個人事業主のドライバーは、2024年問題の残業規制の対象外。 そのため、社員のドライバーが、受け取り主の不在によって、日中に運びきれなかった荷物を、四方さんたちがまとめて受け取り、夜遅くまで、配送を続けるという。 配送ドライバー四方冬千さん:夜もう1回ふんばって頑張る。時間に追われている感じは、去年よりは増しているかなと思います。
■社員ドライバーの残業規制が厳しくなり、個人事業主ドライバーへの負担が増える…
2024年問題をきっかけに、こうしたドライバーへの負担は、さらに増えているという。 万事屋うっちゃん・内田巧代表:夜間にどかんとくるとんでもない(量の)荷物が。僕らが(事業を)始めたころは約20個、いまは多いときで80個。約4倍。委託のドライバーで配達するために、社員さんのドライバーは時間が足りないので、あがってもらって、その分委託のドライバーで配達すると。規制の時間内どころではない、ドライバーもたくさんいる。その方たちが(配送を)支えていると言ってもいいんではないですかね。
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