イスラム教徒のウーバー運転手に催涙スプレーを噴射した女、憎悪犯罪で起訴 米
米ニューヨーク州マンハッタンで今年7月、配車サービスのUberを利用した女が、運転手に催涙スプレーを吹きかけ、逮捕された。米検察当局は10月28日、女をヘイトクライム(憎悪犯罪)で起訴した。現地メディアが、事件の一部始終を公開している。 【映像】犯行の一部始終
CBSニュースによると7月31日、Uberドライバーのショヘル・マムードさんは、後に逮捕されたジェニファー・ギルボー被告(23)と、別の女性を後部座席に乗せた。 すると突然、ギルボー被告が運転席に身を乗り出し、マムードさんの顔に催涙スプレーをかけた。 ギルボー被告は車から降りて逃げようとするマムードさんの腕を掴み、さらにスプレーを噴射しようとした。同乗客は驚いた様子で、ギルボー被告を制止した。
CBSニュースが掲載した動画では、ギルボー被告が「こいつ(運転手)を車から降ろして!」と叫んでいるのが聞こえる。 マムードさんと同乗客が「なんでこんなことを?」と聞くと、ギルボー被告は「彼がブラウン(褐色人種)だから」と答えた。 ニューヨーク市のUber・タクシー運転手組合はこの事件を「人種差別的な暴力攻撃」だと非難した。 3児の父であるマムードさんは事件後、身の安全を考慮し、働く時間を減らしたという。 ギルボー被告の元勤務先である広報・マーケティング会社「D Pagan Communications」は、Xで「彼女の行動は容認できません」とつづり、被告を強く批判している。
英ガーディアン紙によると10月28日、ギルボー被告はヘイトクライム(憎悪犯罪)としての第2級暴行、第3級暴行、第2級加重ハラスメントで正式に起訴された。 マンハッタン地区検事のアルビン・ブラッグ氏は、声明で次のように述べた。 「ギルボー被告は、イスラム教徒のUber運転手を無差別に暴行した」 「被害者は勤勉なニューヨーカーであり、彼のアイデンティティが原因でこのような憎悪に直面する必要はない」 「マンハッタンに住み、働くことは誰にとっても歓迎されるべきことである」 「当ヘイト犯罪対策課は、事件の徹底的な捜査と起訴、地域社会への働きかけ、被害者の支援を通じて、偏見を動機とする暴行に対処し続ける」
BuzzFeed Japan