兄からは尿を飲まされた上に性暴力 祖父母からは「金をあげるから母親に暴力を振るってほしい」と言われ…明らかになった凄惨な生い立ち 祖父母と兄殺害の罪で起訴された元警察官の裁判
明らかになった凄惨の生い立ち
被告人質問では、被告の凄惨な生い立ちが明らかにされた。 まず、長兄からは中学生の頃まで腹を殴られたり、太ももを膝で蹴られたりしたほか、時には廊下に立たされ長兄が投げた野球ボールを体で受け止めさせられることもあり、常に怯えていたという。 加えて、同時期には長兄と被告、それに被告と双子の次兄の3人で風呂に入り、1日の“反省会”が開かれていたそうだ。ここでは長兄から合格をもらえないと尿をかけられたり、飲まされたりすることもあり、夜には被告だけが長兄の部屋に呼ばれ性暴力も受けていた。 さらに父には小学1年生の時から中学を卒業する頃まで暴力を振るわれていただけでなく、目の前で母に暴行を加える姿を何度も見せられ、心を蝕まれた。 一方、小遣いをくれたり、博物館に連れて行ってくれたりと幼少期の被告をかわいがってくれたのが祖父母だ。 しかし、祖父母は金銭トラブルなどが原因で両親と折り合いが悪く、祖母からは「『金を渡す代わりに母親に暴力を振るってほしい』と長兄に頼んでいる」と聞かされていたと振り返った。 このように被告は異常ともいえる家庭環境の中で育ったが、外では明るく元気に振る舞うことで周囲から虐待を疑われないように努め、高校まで進学。 そして、卒業後は静岡県警に警察官として採用された。 (テレビ静岡)
テレビ静岡