ハサ掛け継承にどうぞ 南砺市に住民が「わらがい」提供
昔ながらのはさを使い、干し柿の天日干しの風景を再現する「ハサ掛け再現プロジェクト」に向け、富山県南砺市は10日、市民から材料となるわらの提供を受けた。 提供したのは、同市遊部の片岸昭憲さん(77)。父親の故憲二さんが稲穂を風雨から守るため、50年ほど前に作った「わらがい」を、自宅で使わないまま保管していたため、市に40枚の提供を申し出た。 「わらがい」は稲わらを束ねたもので、長さ約3メートル、幅約1メートル。ハサ掛けを設置する高田造園土木(同市林道・城端)に手渡した。 同社が市クリエータープラザ「桜クリエ」に隣接する市有地で、今月20日ごろから作業を始める。10月10日ごろの完成を見込む。 片岸さんは「農村文化の継承のため使ってもらえるのはありがたい」と話した。