混セゆくえはいかに!? 絡み合う6球団の“勝負模様”を読み解く
ヤクルト・逆転Vへ、鬼門を突破せよ!
打撃主要3部門のトップをヤクルト勢が独占し、チーム241得点はリーグ1位と打線は機能している。しかし、5月5日からBクラスを抜け出せず。停滞の原因は同ワーストタイの230失点と投打がかみ合わないところにある。 目標はAクラス入りではなく優勝。となれば、まずは首位・広島に勝たなければならない。直接対決で大きく勝ち越せば逆転Vは近づく。鬼門は敵地・マツダ広島。昨季は1勝11敗1分けと相性は悪く、今季も0勝2敗。まずは今季初勝利を。そこから波に乗りたい。 田口麗斗が抑えに復帰した現在、9回は安定した。問題は清水昇の不調で揺らぐセットアッパーの存在だ。今季、8回を最も任されているのは木澤尚文。右腕が定着すれば、右の大西広樹、左の山本大貴と火消し役はそろうだけに、終盤は安定した戦いが展開できるはず。昨季、木澤はマツダ広島で6試合に投げ防御率0.00と相性も良い。逆転優勝には白星を一つもこぼせない。確固たる勝利の方程式をつくり、快進撃を見せたい。
中日・苦手意識をエースで払しょく
下位に沈んでいるが、負け越しているのは阪神のみ。首位の広島には6勝中5勝が零封と投手陣の奮投が光っている。ほか3球団とは五分の勝負ができているが、今後のカギを握るのは、ズバリDeNAだ。立浪政権が誕生した2年前は6勝18敗1分、昨年は8勝16敗1分と完全にカモにされ、それが2年連続最下位の要因となった。中日とは対照的に打線が売りのチーム。「いつも同じ打者にやられてばかりいる」と指揮官は口にしているが、今年で言えば蝦名達夫だろう。中日戦の成績は24打数13安打の打率.542だ。 DeNA打線を封じるには、やはりエースの出番になる。今なら高橋宏斗だ。今季はDeNA戦での登板は一度もない。3連戦の頭に投げ、チームに勢いを与えてもらいたい。ただ、DeNA戦は7月は3試合のみ。8月の8試合がカギとなる。高橋宏は3勝がノルマ。中田翔、細川成也もDeNAに対しては打率.375、同.324と3割超え。苦手意識を払しょくしてV争いを演じたい。
週刊ベースボール