大谷翔平、11打席ぶり快音は特大35号2ラン 単独キング チームの3連敗阻止
「ドジャース9―5パイレーツ」(9日、ロサンゼルス) ドジャースの大谷翔平選手が「1番・指名打者」で出場し、三回に3戦11打席ぶりの安打となる35号2ランを放つなど、4打数1安打2打点だった。試合前にナ・リーグ本塁打王争いでトップに並ばれたオズナ(ブレーブス)に1差をつけて単独キング。チームは連敗を2で止め、6連勝中の2位パドレスと2・5ゲーム差でナ・リーグ西地区首位の座を守った。 この日の大谷はパイレーツのエース右腕ケラーに対し、初回の打席は3球連続空振り三振。3つの高めの直球をとらえることができなかった。 前試合、7日のフィリーズ戦で5打数無安打。2試合9打席連続ノーヒットで打率を・302に落とし、首位打者の座をアラエズ(パドレス)に奪われた大谷。10打席連続無安打でさらに色濃い暗雲が立ち込めたが、続く四回の打席で会心の一撃が飛び出す。 初球の低めカーブをファウルにし、続く外角低め153キロ直球ストライクを見送ってカウント0―2。ボール1つを挟み、投じられた内角低めスライダーにバットが火を噴く。中堅右のスタンドへ時速183キロ、飛距離137メートルの特大アーチを架け、本拠地を熱狂させた。 マウンド上のエースは前回対戦、23年7月23日の対戦でも打球角度19度の超低空弾を放っており、2シーズン連続の本塁打となった。 大谷の一発が呼び水となり、ドジャース打線は3長短打で3点を加点。打者9人の猛攻でリードを6点に広げた。 6―1の四回1死二塁の第3打席は遊飛。初球、高めのカットボールを空振りした後、高めの151キロ直球に差し込まれ、遊撃手後方に打ち上げた。 9―4の六回は2番手右腕ハーマンに中直。ワンボールから自信を持って見送った外角に外れるチェンジアップをストライクと判定される不運。ボール、ファウルでカウント2―2から外角ボールになる直球を打ってライナー性の打球が中堅のグラブに収まった。 大谷は3日のアスレチックス戦で日本選手初、球団史上3人目の「30本塁打・30盗塁」を達成。年間ペースを48本塁打・44盗塁としており、MLB史上6人目の「40・40」を視界にとらえている。 ドジャースの先発、フラーティは六回途中、110球、9安打4失点、与四球1、奪三振10で降板。プレーオフを見据え、7月30日のトレード期限直前にタイガースから獲得した右腕は移籍後2登板連続勝利でシーズン9勝目を挙げた。