下痢のときに避けるべき食べ物は?専門家が解説
体が受け付けないものを飲み食いしたにせよ、ウイルス性の胃腸炎、ストレス、過敏性腸症候群(IBS)のような慢性疾患が原因であるにせよ、下痢は一日を一瞬で台無しにしかねない。 【写真】要注意!下痢になりやすい9種類の食品 そんなときに食べもののことを考える余裕なんてないかもしれないが、消化器系が正常に機能するために重要なのは、やっぱり食事なんだそう。少しでも食欲が戻ってきたら、下痢のときにいいものを食べるようにし、よくないものは避けることが回復を早める鍵になるという。 例えば、バナナ、リンゴ、オートミール、大麦に含まれる水溶性食物繊維は、下痢の治療薬となりえる。管理栄養士のクリスティ・ガニョンによると、この種の食物繊維は水に溶けてゲル状になり、便のかさを増やしてくれるとか。 バナナ、ライス(米)、アップルソース、トーストの頭字語で、胃にやさしい淡白な味の食べものの摂取を奨励する「BRAT食」もまた、下痢を治す有名な食事法。 一方で下痢のときに避けたい食べものは、乳製品、高脂質食、辛い料理、糖質ゼロの食品。『Living A Real Life With Real Food』の著者で管理栄養士のベス・ウォーレンが言うには、これらの食品は腸のけいれんを引き起こし、下痢を悪化させてしまうそう。 善玉菌を増やす腸にいい一般的な食品も下痢を治すのに役立つ。「ヨーグルトやケフィアなどの食品に含まれる生きた微生物、プロバイオティクスを1日1食摂取するようにすると、腸内を善玉菌で満たすことができ、下痢の回復が早まります」とガニョン。 ただし、下痢が1週間以上続き、発熱や激しい痛みを伴う場合には医療機関を受診し、下痢の原因がより深刻な基礎疾患(炎症性腸疾患や甲状腺疾患など)でないかどうかを調べる検査を受けることが必須となる。 ではここからは、一般的な下痢の場合に専門家が推奨する食べるべき食品と避けるべき食品をみていこう。
下痢のときに食べるといいもの
下記の食べものは、淡白な味をした消化にやさしい食べものか、下痢によって失われやすい栄養素を補うのに役立つ食べもののいずれか。 1. バナナ 消化されやすい糖質を含むバナナは胃にやさしく、ウォーレンが言うには、下痢のときに失われやすい電解質のカリウムもたっぷり。さらにバナナに含まれるペクチンは、腸内の水分を吸収する働きを持っているため、便の排出をよりスムーズにしてくれるとか。 2. 米 米には便を固める作用があるため、ウォーレンいわく、排泄前のやわらかい便を固くする手助けをしてくれる。 3. 卵 こってりした洋風のオムレツは避けるべきだが、米メイヨークリニックは、バターやオイルを使わずに加熱した卵は便の状態が正常に戻り始めた頃の体の栄養補給に最適な食品だと明示している。 4. 白いパン ウォーレンいわく、白いパンに食物繊維は含まれないため、下痢のときには消化されやすい食品としてオススメ。