通販事業者が導入に失敗・解約したEC関連サービストップは「メール送信」、システム導入で重視するのは「導入や運用のコスト」
ECサイト構築などを手がけるエルテックスが公表した「通販事業者が失敗・解約したEC関連サービス」「通販/ECシステム導入の重視点」の調査結果によると、導入に失敗する事業者が最も多いEC関連サービスは「メール送信」だった。 調査は6月30日~7月4日に楽天インサイトを活用したインターネット調査を実施。調査対象者は 年商規模1億円以上の通販事業で「マーケティング・広告・宣伝」「業務(受注、決済、配送、その他)」「情報システム」に 携わる、会社役員・社員・派遣社員・個人事業主。各職種100人ずつの計300人から有効回答を得た。年商規模別では「1~10億円未満」が76人、「10~50億円未満」が130人、「50億円以上」が94人。
通販事業者が導入に失敗・解約したEC関連サービスについて聞いた。トップは「メール送信」が20.7%。次いで僅差で「サイト内検索」(20.0%)「アンケート」(19.0%)と続いた。
サービス導入の失敗・解約理由についても調査。「メール送信」では、「効果が出なかった」(25.8%)、「利用料が高かった」(24.2%)が2トップとなった。
調査では通販の販売管理システム、ECシステム導入の際の重視点についても聞いた。重視ポイントのトップは、「導入や運用のコスト」(29.2%)となった。
年商別の回答傾向としては、年商1億円~10億円未満といった規模の事業者は「導入や運用のコスト」40.6%と高いスコアとなった。年商50億円以上の事業者もトップは「導入や運用のコスト(27.0%)」だったが、「希望の納期への適用力」が14.9%と平均値と比べ手高い傾向となった。エルテックスでは「規模の大きさから計画通りにシステムの構築や移行が進まないと、事業計画や、上場企業は株価に影響がある、といった危惧などが背景にあると思われる」と分析している。