【MLB】米公式サイトによる今季5度目のMVP模擬投票 ジャッジと大谷が「最有力候補」の座をキープ
日本時間8月13日、米公式サイト「MLB.com」は今季5度目となるMVP模擬投票の結果を公開した。今回の模擬投票には同サイトの有識者45人が参加しており、現時点の成績だけでなく、シーズンの残りの試合で何が起こるかを予想したうえで投票が行われている。各リーグの1位から5位を選び、1位票5ポイント、2位票4ポイント、3位票3ポイント、4位票2ポイント、5位票1ポイントで集計。ア・リーグはアーロン・ジャッジ(ヤンキース)、ナ・リーグは大谷翔平(ドジャース)がMVP最有力候補の座をキープしている。 ア・リーグはジャッジが33人、ボビー・ウィットJr.(ロイヤルズ)が12人から1位票を獲得。総ポイントでも1位ジャッジ、2位ウィットJr.となり、3位にはフアン・ソト(ヤンキース)、4位にはガナー・ヘンダーソン(オリオールズ)、5位にはホセ・ラミレス(ガーディアンズ)がランクインした。 ジャッジはリーグ新記録の62本塁打を放った2022年に続き、今季も驚異的なシーズンを過ごしており、本塁打(42)、打点(107)、四球(99)、OPS(1.162)など多くの部門でメジャートップの数字をマーク。データサイト「ファングラフス」と「ベースボール・リファレンス」がそれぞれ算出している総合指標WARでもメジャートップに君臨しており、文句なしのMVP最有力候補と言えるだろう。しかし、ウィットJr.も7月以降に大きく成績を向上させ、MVP争いに参戦中。ウィットJr.の好調が続けば、極めてハイレベルなMVP争いが展開されることになりそうだ。 ナ・リーグは大谷が37人、ケテル・マルテ(ダイヤモンドバックス)が6人、エリー・デラクルーズ(レッズ)が2人から1位票を獲得。総ポイントでも1位が大谷、2位マルテ、3位デラクルーズとなり、4位にはブライス・ハーパー(フィリーズ)、5位にはフランシスコ・リンドーア(メッツ)がランクインした。 大谷はすでに「30-30」を達成し、本塁打(36)とOPS(1.007)はリーグトップの数字をマーク。史上6人目となる「40-40」に加え、史上初の「45-45」も狙える位置につけている。エンゼルス時代にMVPを2度受賞しており、ドジャースの選手として受賞すれば、フランク・ロビンソンに次いで史上2人目の両リーグMVP受賞となる。 しかし、ダイヤモンドバックスの快進撃を牽引するマルテを推す声も多く、実際に「ベースボール・リファレンス」が算出するWARではマルテが大谷を上回っている。また、デラクルーズも「ファングラフス」が算出するWARで大谷に匹敵する数値を叩き出しており、史上初の「30-80」を達成するようなことがあれば、有力なMVP候補となるだろう。 ジャッジとウィットJr.の一騎打ちの様相を呈しているア・リーグに比べると、ナ・リーグはやや混戦模様。大谷と打撃タイトルを争っているマーセル・オズナ(ブレーブス)は今回の模擬投票では6位にとどまったが、大谷を抑えて複数の打撃タイトルを獲得するような展開になれば、MVP争いでも中心的存在となるはずだ。 ドジャースのレギュラーシーズンは残り43試合。大谷が2年連続3度目のMVPを受賞するためには、とにかく打って走って、WARの数値でライバルたちを引き離していくことが必要になるだろう。