柏の子育て支援拠点TeToTe 19日全面オープン 児童向け本5000冊、中高生に居場所も
柏市が送迎保育ステーションなどを備え柏駅東口に今年3月開設した子ども・子育て支援複合施設「TeToTe(てとて)」に19日、中学生までが対象の「本の広場」(4階)と、学びや遊びの「中高生の広場」(5階)が開場、同施設が全面開業する。オープンに先立ち両フロアの内覧会も開かれ、来場した子どもたちに太田和美市長が「みんなの施設を作った。みんなで育てて」と活用を呼びかけた。 「TeToTe」は子ども・子育て支援の拠点として、柏駅前の旧そごう柏店アネックス館(6階建て)を市が改装して整備した。
開場する「本の広場」は、約370平方メートルのフロア各所に児童向けの本や図鑑、漫画約5千冊を配置し、テントなどがある「ゴロ寝エリア」や読み聞かせもできる「未就学児エリア」など4エリアを用意。市立小で読書のリーダー的存在となる小学6年生の「子ども司書」が選書に携わった。 「中高生の広場」は中高生にとっての家でも学校でもない第3の居場所「サードプレイス」とすることが狙いで、壁で仕切られた「学習エリア」や、ボードゲームなど約40種類のゲームを備えた「プレイエリア」、ハンモックでくつろげる「ほっこりエリア」など5エリアがある。市が公募した「中高生モニター」の意見を反映した。両フロアとも利用は無料。 内覧会には、子ども司書を含む小学6年生から高校3年生までの約100人が参加。「中高生の広場」の運営に携わるボランティアの大学生らの案内も受け、施設を楽しんだ。 「本の広場」に駆け付けた市立大津ケ丘第一小6年で子ども司書の女子児童(12)は「読書をしながら雑談してくつろげる特別な空間。毎日でも来たい」と笑顔。モニターとして「中高生の広場」開場に関わった市立中原中2年の女子生徒(14)は「友だちの家に遊びに行くのもLINE(ライン)での事前調整や親の許可が必要」と今時の遊び事情を話し、「ここなら部活の仲間と安心して遊びに来られそう」と喜んだ。 「TeToTe」は延べ床面積約3千平方メートルで、整備費として2023年度に2億7600万円を支出、本年度予算には5800万円を計上。4~5月に供用開始された「乳幼児一時預かり施設」「遊びの広場」(1階)「市妊娠子育て相談センター」(2階)などの利用者数は10月末時点で延べ約3万6千人に上る一方、対象の認定こども園をバス送迎でつなぐ送迎保育ステーション利用は現在、3園で園児7人となっている。