信号がいつ変わるのかをクルマで受信! 上手く使えば渋滞もCO2も減らせる「TSPS」とは
最近のクルマは信号が変わったことを教えてくれる
TSPSとは、「Traffic Signal Prediction System=信号情報活用支援システム」のことだ。 【画像】日本にあるユニークすぎる信号機の画像を見る ITS(Intrigant Transformation System=高度交通システム)のひとつの機能で、道路に設置された光ビーコンを活用し、走行するクルマの位置や、走行速度を基に、信号機のある交差点を円滑に通行できるよう支援する。 提供される機能は、信号通過支援/赤信号減速支援/発進遅れ防止支援の3つだ。 信号通過支援は、赤信号で停止することなく青信号で通過できるよう、推奨速度が運転者に提供される。その速度で走れば、赤信号につかまり、停止と発進を繰り返さずに済む。 赤信号減速支援は、青から赤へ変わる時期をあらかじめ知らせることで、早めにアクセルを戻し、減速し始められるよう促す。これによって、交差点間近で赤信号になり、急停止する懸念が薄められる。 発進遅れ防止支援は、赤信号から青へ変わる残り時間を知らせ、間もなく発進できることを運転者に知らせることで、発進遅れを予防する。 いずれの機能も、連続して安定的にクルマが走れるようにすることを促し、停止と発進の繰り返しを減らし、燃費を改善することで二酸化炭素(CO2)の排出量を低減し、環境改善につなげる。また、無理な交差点の通過などによる事故の防止や、発進の遅れによる交通の停滞を予防することが期待されている。 クルマの燃費は、発進の際にもっとも悪化する。軽自動車でさえ、発進では燃費(km/L)が一桁台に落ちるほどだ。その回数を減らせられれば、CO2排出量の削減につながるのはもちろん、余分な燃料代を支払わずに済む。 また、信号のたびに繰り返される停止と発進の回数が減れば、交通の流れがよくなり、渋滞による運転者の苛々も軽減されるだろう。その精神的な安定が、事故防止にもつながるはずだ。