【東スポ杯2歳S】新馬戦の内容は後のGⅠ馬2頭を上回る 本命はデータ、血統も文句なしのクロワデュノール
血統解説:クロワデュノール
・クロワデュノール 母ライジングクロスが英国産馬のため日本での牝祖は母。5代母Windmill Girlを根幹としてファミリーは広がっている。同馬自身もリブルスデイルS(GⅠ・芝12F)勝ちや英オークス2着がある実績馬。産駒にはBlakeneyとMorstonと2頭の英ダービー馬が出ている。 それ以降の産駒ではカンバーランドロッジS(GⅢ・芝12F)勝ちや愛ダービー3着のIle de Nisky、ロッキンジS(GⅠ・芝8F)2着で重賞4勝のMac Loveなども出ている。 ヨーロッパのクラシック牝系といっても過言ではなく、スタミナと持続力はかなりのもの。母ライジングクロスは現役時代に英オークス2着、愛オークス3着の実績があり、十分GⅠ級といえる逸材。産駒には芝8~10Fで3勝し、マーメイドS3着の実績があるアースライズ(父マンハッタンカフェ)がおり優秀な繁殖と言える。 本馬は父にキタサンブラックを迎えた。元々成長力のあるファミリーだが、アースライズがマンハッタンカフェ産駒であることを考えても、成長力を伸ばして粘り強さを出せるような配合が合っている。キタサンブラックはベストな配合で機動力とスピードに秀でた馬と言えるだろう。 距離適性はもう少し長いところがベスト。直近ではホープフルS、後々は宝塚記念や有馬記念で楽しみな一頭だ。
Cアナライズではクロワデュノールを推奨
今回のCアナライズではクロワデュノールを推奨する。好走データにも該当しており、なにより新馬戦のパフォーマンスがGⅠ級だ。 新馬戦を0.7秒差つけて圧勝したレッドキングリーも上位人気候補だが、時計や前例を考えれば圧倒的に本馬のパフォーマンスの方が優秀だ。 加えて血統的にもクロワデュノールに分があり、ここは通過点にしてもらいたい。本格化はダービー以降になるだろう。順調にいけば数年後、日本競馬界の中心にいる可能性がある一頭だ。 【ライタープロフィール】 貴シンジ 競馬ライター。サラブレッドの血統をファミリー中心に分析する牝系研究家。3つのファクターから構築する「コンプレックスアナライズ」を駆使して競馬予想を行う。WEBサイト『ウマフリ』で「牝系図鑑」も連載中。競馬予想のほか商業誌での執筆、一口馬主クラブ募集馬やセリ馬の血統分析、血統の魅力の伝承、繁殖牝馬の配合提案などを独自の切り口から行う。
貴シンジ