パリ五輪代表トリオの資生堂がV奪回に挑む クイーンズ駅伝史上最強ランナーの1人、五島莉乃は何区に登場するのか?
「もしも3区なら差がない状態でタスキをもらうかもしれないので、攻めて走って少しでも差をつける走りに挑戦します。区間賞を取れたら、この歳(とし)でもできることを証明することになりますかね。現役をまだまだ続けられますし、『私もできる』と思ってくれる人が増えたらいいですね」 8年前に出場したリオ五輪と今年のパリ五輪の違いを、次のように話した。 「リオよりもパリの方が、たくさんの人に支えてもらってスタート地点に立てたオリンピックです。リオは無我夢中で代表になって走った感じですが、パリは色々なことがあって出場できました。感謝の気持ちを表そうと思って走りました」 8年ぶり区間賞なら、00年と08年に獲得した渋井陽子(三井住友海上。10000m前日本記録保持者)に次いで史上2人目のこと。4個目の区間賞を獲得すれば福士加代子(ワコール。5000m元日本記録保持者)の5個に次いで2番目の多さになる。 ■井手と風間が戦力に 代表トリオの影響もあってチームが成長 資生堂は一昨年の優勝メンバーから2人が移籍と引退でチームを去り、昨年は3区の失敗(区間20位)もあって4位と敗れた。しかし今年は井手と新人の風間歩佳(23)が、優勝争いをするチームの戦力として期待できる。井手は1500mで日本選手権2位、中距離の日本トップ選手である。5000mでも10月に15分45秒44と好記録で走った。冬期練習から苦手意識のあった長い距離にも「やってやるぞ」と積極的に取り組んだ。距離が短い2区では区間2位、5位、5位と区間上位で走り続けてきたが、今年は1区出場もイメージしている。 「1区なら最初の流れが決まる大事な区間。距離も7kmありますし、起伏もあります。気持ちだけは絶対に負けないようにします。2区は去年初めて先頭を走りました。(五島)莉乃さんが差をつけて来ることは予想していましたが、追われる立場になることに怖さもありましたね。アンカー(6区)は高校生の時に1回だけ走りました。イメージはそれほど持てていませんが、どの区間でも行けるようにしています」