【菊花賞】ダノンデサイル、メイショウタバル、アーバンシックの3頭をデータで比較 3000m以上で勝利はゴールドシップ産駒のみ
長距離もC.ルメール騎手 勝率33.5%で他を圧倒
「長距離戦は騎手で買え」という格言が昔から競馬界には存在する。距離が長ければ長いほど道中の折り合い、コース取り、仕掛けのタイミングなど騎手の技量が問われることからこのように言われている。そこで2400m以上の騎手成績をみていく。 <芝2400m以上 有力馬の騎乗予定騎手の成績> 横山典弘(ダノンデサイル) 【10-4-3-60】勝率13.0%/連対率18.2%/複勝率22.1% 浜中俊(メイショウタバル) 【7-16-7-68】勝率7.1%/連対率23.5%/複勝率30.6% C.ルメール(アーバンシック) 【66-40-26-65】勝率33.5%/連対率53.8%/複勝率67.0% 集計期間:2019年10月1日~2024年10月11日 604レース 特筆すべきはアーバンシックに騎乗予定のC.ルメール騎手。3回に1回は勝ち、2回に1回は連に絡み、3回に2回は馬券に絡む成績を残している。やはりリーディングトップは伊達じゃない。文句なしの長距離戦で買うべきジョッキーと言える。 ダノンデサイルに騎乗予定の横山典弘騎手は複勝率こそ低調にみえるが、勝率13.0%でしっかり結果を残している。メイショウタバルに騎乗予定の浜中俊騎手は2着が多く、複勝率30.6%で安定感はある。
ゴールドシップ産駒メイショウタバルが逃げ切りを狙う
最後に各馬の力関係を振り返ってみよう。 <皐月賞の成績> 4着 アーバンシック(1:57.5) 17着 メイショウタバル(1:59.3) 除外 ダノンデサイル <日本ダービーの成績> 1着 ダノンデサイル(2:24.3) 11着 アーバンシック(2:25.4) 取消 メイショウタバル 皐月賞はメイショウタバルがペースを作りコースレコードを演出。日本ダービーは同馬が出走を取り消したこともありスローペースになり、レースは道中で先行したダノンデサイルが後続に2馬身差をつけて頂点に立った。 ちなみにダノンデサイルは京成杯でアーバンシック、2歳未勝利でメイショウタバルに先着しており、直接対決では一歩リードしている。 ここまで様々なデータで有力馬3頭を比較してきたが、データからはメイショウタバルに注目する。浜中俊騎手の長距離戦の勝率7.1%はやや不安も、前走は近年好調なステップレースの神戸新聞杯で1着だ。 長距離戦で成績を残しているゴールドシップ産駒など好データもある。しかも近年は逃げ、先行馬が菊花賞で好走しており、脚質に不安はない。 次いでダノンデサイル。直接対決では他2頭に先着しており、ダービーからの直行が不利にならないことは昨年2着のタスティエーラが証明済み。とはいえエピファネイア産駒が勝利している最長距離は2600mで、本命には推せない。 最後はアーバンシック。C.ルメール騎手が手綱を握ることは非常に魅力的だが、皐月賞4着でダービー11着。現状のスワーヴリチャード産駒の成績からも距離に不安が残る。これらの点から3番手とする。 《ライタープロフィール》 高橋楓。秋田県出身。 サクラローレルの馬体の美しさに魅せられて競馬の世界に惹きこまれる。他に好きな馬はホクトベガ、サイレンススズカ。一口馬主を趣味とし、楽しさを伝える事にも注力している。 競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』にてライターデビュー。競馬、ボートレースの記事を中心に執筆している。
高橋楓