「歓送迎会の幹事、やってくれない?」はまるでダメ…若手がいきいきと幹事を引き受ける"声かけフレーズ"
■「歓送迎会の幹事、やってくれない?」とは言いたくない ケース「歓送迎会の幹事のお願い」:歓送迎会の幹事を若手にお願いしたい係長Aさん この事例では、日常生活で最も悩む機会が多そうな「その人の負担になるからちょっと頼みづらいけど、頼む必要がある」シチュエーションを想定し、使えそうな「伝え型」をいくつか当てはめていきたいと思います。 ---------- <状況> とある部署の係長であるAさん。人事異動の季節に歓送迎会が開かれることになりました。こういった会の幹事は若手社員が担当するのが恒例。Bさんに頼もうと目星はつけたものの、最近の若い人は飲み会にあまり積極的でないという時代でもあるため、Aさんはその伝え方に悩んでいます。 ---------- 【選ばせるの型】 「歓送迎会の幹事、やってくれない?」と本題をそのままぶつけると、どんな人でもちょっと尻込みしてしまいます。そこでこの型の出番です。幹事をやったとして、その先の選択肢、たとえばお店の候補をいくつか提示し、その選択権をBさんに与えてみるのはどうでしょうか。 「今度の歓送迎会Bくんに幹事を頼みたくて。ごはんがおいしい和食系、円卓を囲める中華系、おしゃれなイタリアン系、どれがいいと思う?」 この聞き方であれば、幹事を任命されてしまった事実に少し嫌な気持ちは少し感じるかもしれませんが、その先の、会場の選択権を任されたことでBさんに自主性が生まれそうな気がします。 ■「ヒントとなるような一言」で誘う 【センタリングの型】 そう考えると、今回はこちらの型を使うこともできそうですね。 Aさん「歓送迎会って、いろんな人と話せたほうがいいよね。お座敷やテーブルは席が固定されるし、立食にすると疲れるし、なんかこう、輪になって話せるようなお店があるといいんだけど……」 Bさん「だったら、中華とかどうですか? テーブルが円卓で話しやすいと思います」 Aさん「それだ! いいね、中華!どこかいいお店知ってる?」 Bさん「去年新人の歓迎会で使ったお店がよかったので、電話してみますよ!」 【ハードル下げの型】 この型は、お願いしたいことを伝えたあとに、次々とそのハードルを下げるような情報を足していきます。 「今後の歓送迎会の幹事やってくれないかな? お店選びが面倒なら去年と同じ場所でもいいし。 人数も来週には決まるからそのあとお店に電話してくれれば。 あとは参加者にメール送るだけでOK!」 今回の場合は、幹事の仕事の手順を想像させることで簡単だと思わせる内容にしています。ハードルを下げる要素はケースによって変わると思うので適宜判断するのがいいでしょう。ただし、たとえばここで「今度おごるからさ」といった条件を持ち出すのは、ハードルを下げるのではなく、報酬を与えることになり違う意味になってくるのでご注意を。