ミジンコから細胞まで、万華鏡のようなミクロの世界に誘う顕微鏡写真に思わず見とれる
科学と芸術が織りなす奇跡、50年目を迎えた「ニコン・スモールワールド顕微鏡写真コンテスト」入選作
通常は実験室のレンズ越しにしか見えないものに、スポットライトを当てる力が顕微鏡写真にはある。「ニコン・スモールワールド顕微鏡写真コンテスト」は、科学と芸術を讃える場として、50年にわたって毎年開催されている。 ギャラリー:思わず見とれる顕微鏡写真コンテスト2024入選作品 18点 2024年の最優秀賞は、研究科学者のブルーノ・シスターナ氏とエリック・ビトリオール氏によるマウスの脳腫瘍細胞の写真だ。細胞の形状や構造を制御するアクチン細胞骨格の欠乏に、神経細胞がどう反応するかを調べた研究の一環として撮影された。この反応は、アルツハイマー病や筋萎縮性側索硬化症(ALS)といった神経変性疾患に関係している可能性がある。 このコンテストでは、世界中から寄せられた2100点の応募作の中から、オリジナリティー、テクニック、インパクトが評価された87点が選ばれた。2位はピンとワイヤーの間で発生するピンクと紫のあざやかなアーク放電の写真、3位は水疱のようなものが見える大麻の葉のクローズアップ写真だった。 私たちの世界を拡大して見てみると、魅力的で新たな知見を得られることがある。この写真は、そのほんの一例だ。