『豊後高田昭和の町』商標登録認められる 昭和100年目…観光客の誘致強化へ 大分
大分県豊後高田市にある観光スポット「昭和の町」について、市が特許庁に申請していた『豊後高田昭和の町』の商標登録が認められました。過疎化に伴い、一時は寂れた商店街となっていましたが、地元の人たちの努力で再生。あれから23年――今後のまちづくりの展望を取材しました。 【写真を見る】『豊後高田昭和の町』商標登録認められる 昭和100年目…観光客の誘致強化へ 大分 「昭和の町」は、衰退する商店街に活気を取り戻そうと、2001年に商店主や市などが一緒に町おこしに取り組み誕生。その後、ユニークな成功例として全国から注目を集め、人気の観光スポットになりました。 豊後高田市商工観光課 河野真一課長: 「全く人通りがなかった商店街に年間の20万人を超える観光客が来てもらえるようになった」 全国的なレトロブームもあり、他の県でも昭和をテーマにしたまちづくりを行う自治体が出てきました。このため、市は2021年に『昭和の町』の商標登録を申請するも認められず、改めて地域名をつけた『豊後高田昭和の町』として申請。そして今年8月、ようやく登録されました。 豊後高田市商工観光課 河野真一課長: 「よく他の分野でもまったく関係のないところが商標登録し、本家本元が使えないという事象が出ていますので、ほっとしたというのが率直な思いです」 国のお墨付きを得た『昭和の町』。商店街の再生を見守ってきた創業63年を迎える精肉店の店主は「犬猫しか通らない町から観光客がたくさん来てもらえるようになってよかったです。昭和の町の名前をせっかくもらったので有効に使っていきたいですね」 高い知名度を誇る昭和の町も岐路に立っています。年間およそ40万人訪れていた観光客がコロナ禍の影響で減少。去年は26万人に留まっています。 ボンネットバスの名物ガイド・西佐知子さんは、商標登録をきっかけに以前のようなにぎわいが戻ることを期待しています。 西佐さん: 「ここに来ればバスがあって、ついでに私もいるって思って会いに来てくれたら、うれしいです」 また、商店街では若い世代が中心となって「昭和の夜台市(やたいいち)」を毎月最終土曜日に開催。さらに、来年は昭和元年から数えて100年目。これに向けて市は、商標登録を活かした観光ツアーや商品開発に取り組み、誘客につなげたい考えです。
豊後高田市商工観光課 河野真一課長: 「元祖昭和の町と言っている豊後高田ですので、今回の商標登録を受けて、来年は国内外から大勢の人に来て楽しんでもらいたい」 商店街が生まれ変わって23年。懐かしい昭和の時代を楽めるまちは、令和の今も新たなまちづくりを模索しています。
大分放送