送検時の被告（静岡中央警察署　８月）

　アダルトビデオに出演した女性に、必要な書面を渡さなかったいわゆるＡＶ新法違反などの罪に問われている双子の兄弟の裁判が静岡地裁で開かれ、検察は懲役２年と罰金２００万円を求刑しました。

押収された機材

　ＡＶ出演被害防止・救済法違反などの罪に問われているのは、滋賀県大津市のアダルトビデオ制作業の４１歳の双子の兄弟です。起訴状によりますと、２人は去年４月から今年５月、自らが制作したアダルトビデオに出演した２０代の女性３人に、法令で定められた書面を渡さなかったなどとされています。

　１４日の裁判で、検察側は「常習的に職業的な犯行で、多額の不正な利益を得た」などとして懲役２年と罰金２００万円を求刑しました。これに対し弁護側は、被告が「犯行を認め反省している」と主張し、執行猶予付きの判決を求めました。判決は来年１月１８日に言い渡されます。 　ＡＶ新法は、虚偽の説明や無理やり出演させられる被害を防ぐなどのために、去年６月に施行され、県内では今回の事件で初めて適用されました。