<坂本真綾>アニメ「黒執事」開始から16年 再会の喜び “今の私のシエル”表現
新シリーズ「寄宿学校編」は、シエルの元に女王から、英国屈指の名門寄宿学校・ウェストン校に通う親族・デリックほか複数人の生徒が音信不通になっているという手紙が届き、セバスチャンとシエルは、事件を調査するためにウェストン校に潜入することになる。
「『寄宿学校編』は、ここだけ読んでも面白く、『黒執事』の世界観をよく知らない人も入りやすいエピソードです。一つの謎を追い掛ける中で、小さな謎が少しずつ解決されていき、サスペンスとしての爽快感もあります。シエルはこれまでと違って、普通の同年代の男の子たちのような雰囲気を装っているシーンが多く、いつもの『黒執事』と一味違うけど、最後まで見ると、やっぱり『黒執事』らしいちょっとダークな要素もあって、やっぱりあの『黒執事』だ!と引き戻されるような感覚がありました。コミカルな部分、ダークな部分の落差があり、見ている人が、引き込まれるお話ですよね」
アニメでシエルを演じるのは久しぶりではあるが「意外にスムーズな印象でした」と語る。
「最初のテレビシリーズの時、結構苦戦した記憶がありまして、当時は男の子をそんなにたくさん演じたことがなかったので、不慣れな中で声のトーンをかなり低くして、低い音域だけでお芝居するのが自分にとって難しく、シエルの役をうまくできているのか?と毎回反省しながらアフレコをしていました。今でもシエルを演じるとなると、当時の緊張感がよみがえるところもあります。年月がたって少年役をたくさん演じさせていただけるようになりましたし、ほかの作品で得たものをフィードバックできるようなキャリアを積んできたこともあるのかもしれませんが、今回、第1話で小野さんと掛け合いをした瞬間に、これこれ!これが『黒執事』だな! セバスチャンとシエルだな!としっくりきて、安心しました。みんなで一緒に作ってきた作品に再会し、違和感なく始められたと思います」
◇新しい気持ちでシエルを