2024年のDHBR人気記事ベスト10
DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビューでは、2024年も数多くの記事、論文を掲載した。その中で、人気のあった上位10コンテンツを紹介する。 ■10位 あなたは職場に有害な「考えすぎな人」ではないか かつてないほど多くの情報にアクセスでき、これまでになく高い要求を突きつけられるようになったいま、多くの人が「考えすぎてしまう」状況に陥っている。この傾向は、すべてを過剰に分析し自己批判する「センシティブ・ストライバー」と呼ぶ人々に顕著で、不安やバーンアウトを引き起こし、組織の成長を阻害する。本稿では、考えすぎの3つのタイプ、すなわち「反芻」「フューチャートリップ」「過剰分析」を理解し、それに対処する方法を紹介する。 ■9位 よいリーダーは夜に仕事のことを考えない 仕事が終わっても、仕事のことを考え続けてしまうことは珍しくない。多くのリーダーは、チームの問題について考え込んだり、クライアントとの問題の解決策を考えたり、翌日のやることリストを頭の中でつくったりしている。しかし、この傾向は仕事のパフォーマンスを上げるためには有益ではない。本稿では、リーダーが一日の終わりに精神的に仕事から離れ、活力を維持するための方法を示す。 ■8位 仕事が嫌になった時に自問すべき7つの質問 仕事が嫌になる日は誰にでもある。ほとんどの仕事には、ある程度のフラストレーションや倦怠感が伴うものだ。しかし、仕事が単純で退屈なだけなのか、それともひどく耐えられないものであるのかを見極めることが重要である。自分がいま置かれている状況がどちらに当てはまるのか判断できない場合にどうすればよいだろうか。本稿では、これらを整理するために自問すべき7つの質問を紹介している。 ■7位 部下に仕事を任せない「ボトルネック上司」になっていないか 企業が生き残るためには、後継者育成を継続的に行う必要がある。そして、優秀な従業員に仕事を任せて、昇進させなければならない。しかし、リーダーの中には、それを妨げる「ボトルネック上司」が少なくない。本稿では、リーダーとしてこの罠に陥っている人に向けて、ボトルネックを解消する後継者育成計画の立案方法を説く。 ■6位 「素晴らしい組織」をつくるマネジャーの行動 あなたがよく知っている素晴らしい組織を思い浮かべて欲しい。その組織は、「人的資源」の寄せ集めだろうか。それとも、生きた人間のコミュニティだろうか。今回は、素晴らしい組織をつくるためにマネジャーが考えるべき「マネジメントの話」を取り上げる。本稿は『これからのマネジャーが大切にすべきこと』(ダイヤモンド社、2021年)の一部を抜粋し、紹介したものである。 ■5位 人生の行き先を決めるのに、早すぎることはない 山口県宇部市の商店街で紳士服小売りを営んでいた小郡商事は、柳井正氏が父親から経営を引き継ぐと飛躍的な成長を実現し、ファーストリテイリングという世界的なアパレル製造小売企業へと変貌を遂げた。柳井氏は、自分の人生の行き先、すなわち生涯を賭けて追求すべき目標をできるだけ早い段階で決めることが、有限の時間を無駄にせず、適切な努力を積み重ねていくうえで重要だと指摘する。壮大な目標を掲げ、日本発のグローバル企業をつくり上げた柳井氏に、キャリアのあり方、人生のあり方について聞いた。 ■4位 成功するリーダーに不可欠な8つの資質 リーダーシップ論の世界的権威であるハーバード・ビジネス・スクール(HBS)教授のリンダ・ヒルによれば、優れたリーダーは生まれつき超人的な能力を持っているわけではなく、学習し、適応し、成長することで他者を動機づけ、導く能力を養っているのだという。リーダーシップは、経験や逆境から学び、コンフォートゾーンを出ることで得られるものなのだ。本稿では、ヒルのいう優れたリーダーシップに最も重要な資質上位8項目と、それを培うためのアイデアを提示する。 ■3位 低迷中のスターバックスが復活するために必要なこと 2024年1~3月期における米スターバックスの既存店売上高は、前年比4%減となり、その影響から株価が急落している。この背景には、かつてのスターバックスにあった特別感が失われ、ブランドがコモディティ化してしまったことがある。創業者のハワード・シュルツも、経営幹部らにブランドの存在理由を再発見し、大切にするよう呼びかけている。本稿では、同社のようなかつて顧客に卓越した体験を提供することで成功した企業が、効率や売上高という誘惑に負けて、コモディティ化してしまった場合に、軌道を元に戻す方法を解説する。 ■2位 男性の育児休業が「父親の脳」に与える多大な影響 男性が育児休業を取ることで、子どもの発達を後押しし、夫婦関係に好影響を及ぼすことがわかっている。しかし、利点はそれだけに留まらない。その利点とは、父親の脳をトレーニングする機会になることだ。本稿では、新たなデータと研究によってわかってきた、父親の育児休業が彼らの脳に与えるメリットについて解説する。 ■1位 心理的安全性は高いほど好ましいとは限らない 心理的安全性とは、人々が害を恐れずに、意見や失敗を共有できる環境を指す。多くのデータによれば、心理的安全性が高いほど、創造性と学習、探索のレベルが高まるとされる。しかし、心理的安全性は高ければ高いほど好ましいとは限らないようだ。筆者らが行った研究により、適切な心理的安全性の高さは、職種によって異なることがわかった。本稿では、職種ごとの心理的安全性の適切な状態を探るための研究とともに、そこから得られた4つの教訓を紹介する。
DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー編集部