第94回選抜高校野球 組み合わせ抽選 和歌山東、公立校同士で/市和歌山、注目カードに /和歌山
<センバツ2022> 18日に開幕する第94回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高野連主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)の組み合わせ抽選会が4日、オンラインで行われた。和歌山東、市和歌山をはじめ、出場32校の主将らが緊張した面持ちで抽選に臨んだ。【橋本陵汰】 各校の主将らが、画面越しに希望する数字を伝え、会場のスタッフがその数字の書かれた封筒からカードを引き、組み合わせが決まっていった。 初出場の和歌山東は、此上平羅主将(2年)が大会初日(18日予定)の第2試合(午後0時半開始予定)を引き、対戦相手は倉敷工(岡山)と決まった。2年連続出場の市和歌山は、新型コロナウイルスによる学級閉鎖に伴う影響などで、松村祥吾主将(2年)に代わり、米田天翼副主将(2年)が参加。大会5日目(22日予定)の第1試合(午前9時開始予定)を引き当て、対戦相手は強打で秋の東北地区大会を制した花巻東(岩手)となった。 ◇和歌山東、公立校同士で 公立校同士の対戦となった和歌山東と倉敷工。 和歌山東の此上主将は、倉敷工について「よく打つチームと聞いている」と話し、開幕日の試合について、「緊張すると思うが、皆でほぐしていきたい。『魂の野球』をモットーに気持ちで圧倒したい」と決意していた。 米原寿秀監督は「攻撃パターンはできている。昨秋の戦い方をしていきたい」と述べ、「(創部から)この12年は、一瞬だった。いろんな方々が携わってきたチーム。その人たちの思いも持って踏み出したい」と語った。 倉敷工の福島貫太主将は「和歌山東は強豪が集まる近畿大会の上位に入ったので、強い学校なのだと思う。残りの期間で『攻めたぎる野球』をするための準備を頑張り、甲子園では全員で校歌を歌いたい」と話した。 ◇市和歌山、注目カードに 強打を誇る花巻東との注目カードとなった堅守の市和歌山。 米田副主将は電話での取材などに対し、花巻東について「佐々木麟太郎選手や田代旭主将など強打者で一発のある選手がいる」と警戒。エースとして、「真っすぐでいくのか変化球か、よく判断して投球したい」と述べた。試合に向け、「一日一日を大事して初戦に臨めるようにチームで準備したい」と決意していた。 花巻東の田代主将は「市和歌山は素晴らしい投手がいるので束になって戦いたい。岩手は雪が多く実戦練習はできていないが、室内でのティーバッティングや体作りを頑張った。まずは1回戦を突破できるよう目の前の試合に全力を尽くしたい」と話した。 ……………………………………………………………………………………………………… ◇1957年と68年に4強 倉敷工(岡山) 1939年、岡山県倉敷工業学校として開校し、48年に県立倉敷工業高校に改称した。硬式野球部は41年創部。センバツは57年と68年にベスト4に進出した。夏の甲子園にも9回出場。OBには2008年の北京オリンピックで野球日本代表のスコアラーを務めた三宅博さん、プロ野球の阪神などで活躍した片岡新之介さん、中日の福島章太投手らがいる。 ◇甲子園2009年準優勝 花巻東(岩手) 1956年、花巻商業高校として創立した私立校。同年に野球部が創部された。4年ぶり4回目の出場で、2009年の準優勝が最高成績。昨秋の東北地区大会では、主砲の田代旭主将(2年)や高校通算50本塁打の佐々木麟太郎選手(1年)らの活躍で初優勝を果たした。OBに米大リーグ・エンゼルスに所属する大谷翔平選手や菊池雄星投手がいる。