比地川、応急的なしゅんせつ始まる 北部豪雨で氾濫 住民から安堵の声 国頭 沖縄
【国頭】北部豪雨で氾濫し、流域の国頭村比地区に浸水被害をもたらした比地川の応急的なしゅんせつ工事が20日、始まった。豪雨で堆積し、川の流れを支障している草木や土砂をはぎ取り、流れを改善する。豪雨前からしゅんせつを望んでいた比地区の住民からは工事の開始に安堵(あんど)の声が上がった。 【写真】今井絵理子政務官が北部を視察
しゅんせつは奥間川と比地川の合流地点付近から上流の長根橋付近にかけての約600メートルで実施する。初日は2台のショベルカーが川沿いの管理用通路に生えた雑草や木を伐採した後、川にたまった泥や雑草を川岸に寄せる作業をした。県北部土木事務所によると、作業期間は2週間程度を見込む。 自宅の倉庫が浸水した男性(66)は「橋の欄干に木の根がひっかかるほどの氾濫は見たことがなかった。しゅんせつする機械を見て安心した」と表情を和らげた。 県北部土木事務所によると、比地川での本格的なしゅんせつは2012年度を最後に実施していない。区民らによると、しゅんせつから3年ほどすると川には再び土砂が堆積して草や木が徐々に根を張り「この状況では浸水被害が出る」との懸念が出ていた。 県は今後、本格的なしゅんせつに向け、県議会11月定例会で補正予算を計上する。区民の60代の男性は応急的な工事に胸をなでおろしつつ「区民にとって比地川は生活に欠かせない宝だ。これを機に抜本的な改修を進めてほしい」と願った。宮城明正副村長は「住民の皆さんも安心感があると思う」と話し、県に今後も適時適切に河川管理をするよう求めた。
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