配当378万円投資家が語る「株高相場、株を買うタイミングはいつなのか」向かい風になるのはココ
今年の金融市場は日経平均が過去最高を更新したり、急速に円安が進んだりとなかなか忙しい。そんな中で株価が一時大幅安となり、新NISAで投資を始めた人たちの中には不安で眠れなくなった人もいるのではないだろうか。みんかぶプレミアム特集「1ドル200円時代のサバイバル」第5回は、年間配当378万円のスゴ腕長期株式投資氏が改めて、この株高相場の警戒ポイントと注目銘柄を解説するーー。
株高の相場において気を付けていること…歴史的にみても過熱感が高水準
日経平均株価は2月22日に史上最高値を更新しました。以前の最高値は1989年12月29日の終値3万8,915円ですので、実に34年ぶりに更新したことになります。 相場が堅調な時には気が大きくなりがちなのは人の性ですが、投資判断を歪めないために、現状認識を定期的におこなっておいた方がよいでしょう。この点、今年1月4日の日経平均終値は3万3,288円だったことを踏まえれば、短期間にかなり急ピッチで株価が上昇していることは誰の目にも明らかかと思います。 また、歴史を振り返って過去のPERレンジやPBRレンジを確認することで、どの程度の過熱感があるのか、具体的な数値で客観的に判断が可能です。ここ10年程度を振り返ると、日経平均PER(加重平均)はコロナ禍という異常な時期を除けば、概ね12倍から18倍程度で推移していることが確認できます。ここのところ、日経平均株価は4万円前後、PERは17倍前後で推移していますが、これは歴史的には高い水準にあると言えます。
株高相場、株を買うタイミングはいつなのか
あわせて日経平均PBRの推移も確認しておきましょう。過去10年程度を振り返ると、日経平均PBR(加重平均)はコロナショックによる突発的な下落を除けば概ね1倍から1.5倍程度で推移しています。日経平均株価が史上最高値を更新した現在、PBRは1.5倍台で推移しており、これも歴史的には高い水準にあると言えるでしょう。 上記からPER、PBRともにかなり高い水準にあることを確認することができました。通常、株価は適正な水準を挟んで、上がりすぎたり下がりすぎたりしながら、長期的には緩やかな右肩上がりとなっています。そのようなイメージを持ちつつ、現在どのような局面にあるのかを認識しつつ相場と向き合うことが重要だと考えます。 つまり、株価が適正な水準(PERやPBRの値がレンジの中央値付近に位置しているとき)を大幅に超えているときは、投資規律を守り、前のめりになって投資をしないことが大切です。逆に適正な水準を大幅に下回っていれば、割安に投資することが可能で、投資のよい機会となります。 難しいのは人間の心理として、相場が好調なときは積極的に投資しがちで、相場が低迷しているときには投資を敬遠する傾向があることです。「株は安いときに買って高いときに売れ」とはよくいわれますが、現実は逆のことが起こっています。相場の雰囲気に流されず、PER・PBRレンジを活用して割高か割安かを定量的に判断の上で相場と向き合うことで、大きな失敗は避けられるのではないでしょうか。
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