【陸上】ハンマー投・中川達斗が日本歴代6位の72m71! 地元での優勝に「自信になります」/日本選手権
◇第108回日本選手権(6月27日~30日/新潟・デンカビッグスワンスタジアム)1日目 男子ハンマー投日本歴代10傑をチェック! 第108回日本選手権の1日目が行われ、男子ハンマー投では中川達斗(サトウ食品新潟アルビレックスRC)が2投目に日本歴代6位となる72m71を投げ、大会初優勝を飾った。 兵庫・姫路工高出身。高校時代はインターハイ、U20日本選手権でともに2位に入っている。高校卒業後はハンマー投の名門・九州共立大に進学。そこで実力をさらにつけて、大学院時代の2021、22年と日本インカレ連覇を果たし、22年には学生歴代3位(当時)となる71m39をマークしていた。 日本選手権は2019年の2位が最高だったが、社会人2年目にして悲願の日本選手権のタイトルを獲得。「地元の期待をかたちにできてうれしい。自己ベストで優勝することが目標だったので、それが達成でき今後の自信になります」と笑顔が弾けた。 これまで、「記録を狙って出力を上げていくと力みが出て崩れてしまうことが多かった」という反省もあり、今回は「練習の時からしっかり脱力して投げることを意識して取り組んできた成果を出せた」と中川。1投目に70m15とトップ8に進む記録を残し、2投目に今年3月に出した自己記録を66cm更新する一投で優勝を決めた。 「今回は気持ちも空回りすることなく、リラックスして投げることができた。2投目は今までになくいった感覚がありました」と笑顔で振り返る。 初の日本一に、「これで少し殻を破れた。今回の結果に満足することなく、少しずつでもベストを更新していけるよう努力していきたい」と意気込みを口にする。 大きな目標として室伏重信氏の日本歴代2位(75m96)を掲げる。「今回の2投目の動画を見ても、まだ記録を狙えるように感じました。まだまだ身体が絞り切れていない部分があるので、もっとキレを出しベストを73m台に乗せ、少しずつ世界に近づいていければ」とビジョンを描く。 1投目に70m94を放った古旗崇裕(サポートゼン)が前々回に続く2位。アジア投てき選手権で日本歴代4位の73m91をマークし、連覇を目指した福田翔大(住友電工)は70m90で3位に終わった。
花木 雫/月刊陸上競技