新型ロータス・エミーラには、エリーゼの頃の味わいが残っていた! MTで操るブリティッシュ・スポーツの魅力に迫る
新型ロータス「エミーラ」の4気筒モデルの魅力とは? サトータケシが試乗した! 【写真を見る】1400万円超のエミーラの全貌(15枚)
新しくなったエミーラのラインナップ
名門ロータスのミッドシップスポーツカー、エミーラのモデルラインナップが2025年より変更されている。搭載するエンジンは、3.5リッターのスーパーチャージャー付きV型6気筒と、メルセデスAMG製の2.0リッター直列4気筒ターボの2本立て。 直4の標準仕様が最高出力365psのエミーラ・ターボ、高性能仕様が同406psのエミーラ・ターボSEで、スーパーチャージドV6搭載モデルはエミーラV6と呼ばれ、最高出力は406psとなる。 今回試乗したのは、エミーラ・ターボをベースに仕立てられたエミーラ・ファーストエディション。KEFのプレミアムサウンドシステムや、ドライブモードに応じて排気音を切り替えるシステムなどを含む「Lotus Driver’s Pack」、フロントパーキングセンサーやリバースカメラなどがセットになっている「Convenience Pack」などの充実した装備がインストールされている。 エンジンを始動すると、AMG製M139ユニットが粛々とアイドリングを開始する。ほぉ、静かだなと思ってサイドウインドウを下げると、「ボボボボボボ」といういかにも豪快にパワーを発揮しそうな排気音を車外には響かせている。もう一度サイドウィンドウを閉めると、車内はしんと静まり返る。 ここからわかるのは、エミーラの内装はかつてのロータス製スポーツカーと違って豪華に仕立てられているけれど、見た目だけでなく、遮音など見えない部分まで作り込まれているということだ。 シフトセレクターをDレンジにシフトしてスタート。ちなみに直4モデルはツインクラッチ式の8段DCTのみが用意される。V6モデルは6段MTと6段ATが選べるから、マニュアルのエミーラに乗りたい方はV6一択だ。 市街地の乗り心地は、はっきりと硬い。それでも不快に感じないのは、サスペンションがきれいに伸び縮みして路面をトレースすることで、ピョコタンと飛び跳ねたりはしない。もうひとつ、路面からのショックが一点に集中せず、ボディ全体で均等に受け止めていることも、乗り心地に不満を抱かない理由だ。 結果、硬いけれどスポーツカーらしい清々しい乗り心地になっていて、おいしい激辛カレーを食べているような気持ちになる。