沖縄ヘリパッド移設反対の議員らが会見(全文1)強行的な政府に県民が反対
沖縄の独立に関する動きについて
司会:(英語)。では皆さんが質問を考えている間に、私のほうから質問をしたいと思います。声明文の中に、そして皆さんのお話の中に、最後の上村さんのお話の中に琉球という言葉がありました。そして沖縄が侵略された、今、事件がないといったお話があったと思いますが、これは米軍基地の問題と今度はそれと関連付けて沖縄の独立の話もされているということですか、そこがつながってるということでしょうか。沖縄の独立に関する動きが現地でもたくさんあるというふうに聞いたことがありますし、実際それに向けて取り組む委員会とかもあると聞きましたが、その点に関して少しご説明いただけたら幸いです。 糸数:実は沖縄が本土復帰した大きな理由というのは、1974年の5月15日、日本復帰しておりますが、それは戦争が終わってずっとアメリカ軍が駐留することによって、沖縄の県民の人権がずっと蹂躙(じゅうりん)されてきた、ないがしろにされてきた。それが大きなポイントだと思っております。例えば女性でしたら米軍にレイプをされるということも数限りなくありましたし、そういうところから考えていくと、沖縄の人たちの命というのが、まったくこう侵害されて、1人の人間の人権を、人権として守れない現状に対する県民の怒りが爆発をして日本復帰ということを勝ち取りました。 本土に復帰すれば憲法9条の下に平和に暮らせる、人権が守られると私たちは思っておりましたが、ところが71年たった現在でも沖縄の県民の命を、あるいは人権を、そして自己決定権をちゃんと守れるかと思うとまったく逆で、ますます抑圧をされていくというその状況の中から、もう県民はこれ以上、まったくもう県民の思いというのが届かない。自己決定権すらないのであれば、独立をしてほうがいいのではないかという動きがあることも事実です。でもこれはある意味、沖縄全体がそういう状況になっているわけではなく、そういう動きがあるということは、これだけ日本政府が県民の思いを47都道府県の中で抑圧してるっていう、それが基地に端的に表われているという。 県民の89%が新しい基地は要らない、辺野古に新しい基地は要らない、高いにヘリパッドが要らないと言っても、それを聞き入れない政府に対する1つの意思表示、それが独立をしたいというその思いに、沖縄の人たちの、知事を先頭にして頑張っている状況が受け入れられてないという形が実は琉球、独立してもいいんじゃないかという思いにつながってると思います。 伊波:私のほうからも少しお話しさせてください。私は7月10日の参議院選挙で、オール沖縄の立場で当選をさせていただいたんですけれども、オール沖縄っていうことも含めてお話をしたいと思いますが、沖縄における自己決定権を求める動きというものは、3つあると思います。1つは先住民族の権利を、国連等での確立された権利を実現することによって、沖縄の立場をしっかりとするものにしたいという流れですね。これが一番最初の動きでしたけども。 そして、あと1つは、やはり沖縄への基地の押し付けという動きがあって、それに対してやはり島ぐるみ会議という大きな取り組みが行われ、各地で市町村ごとで組織がつくられて今、辺野古・高江を闘っている流れにもなっている大きな流れです。私も、選挙においてはその方々の応援をいっぱい受けてるわけですね。 あと1つは、琉球民族独立総合研究学会という、琉球独立をやはり研究して執行しようという流れがあって、これもまた300名からの会員を獲得し、そして多くの県民の共感を得てると。この3つがあると思います。この3つが今、融合し合って沖縄全体の中で自己決定権を求める動きになっている。 島ぐるみ会議というものは、島ぐるみという言葉が1950年代に。ちょっと長かったかな。いいですか。1950年代に米国が沖縄の土地を、基地を全部米国のものにしようとしたときに、県民が反対をした県民運動、住民運動としての島ぐるみ闘争っていうのがあって、その言葉が今日、日本政府が沖縄への基地の押し付けをしている象徴であります辺野古、そして高江のこういうような基地建設に対して、県民ぐるみでの反対運動が起こってるということなんですね。そういう意味で、併せてまた、道州制の中で琉球州というものをやはり実現しようという動きがそれに重なってまして、独立とまでは言わないけれども自己決定権は実現をしていきたいという思いがしっかりあるということで、私はそういうふうに理解をしております。 上村:英語 司会:Thank you.(英語) 【連載】沖縄ヘリパッド移設反対の議員らが会見 全文2へ続く