沖縄ヘリパッド移設反対の議員らが会見(全文1)強行的な政府に県民が反対
伊波洋一議員による声明
伊波:皆さん、こんばんは。私は同じ会派の沖縄の風の伊波洋一です。今日は私のほうが今、ヘリパッドが造られようとしているこの地域の自然について、主にお話をしたいと思います。先ほど、糸数慶子参議員からもありましたように、今、政府は県外から機動隊数百名、そしてまたきのうは自衛隊機を、2機のヘリコプターも動員をしてこのヘリパッド建設を強行していますが、沖縄の県民はこれに対して、また同様に、多くの反対運動をしております。毎朝、数百名の人たちが来て、それに抗議をしているということで、まさに県民ぐるみの反対運動になっているということを、まず報告しておきたいと思います。 実は今日、今、先ほどまで参議院の外交防衛委員会がございまして、私はその中で、私たち沖縄の風として、このオスプレイやヘリパッド建設に抗議をし、強行的な政府の対応に対して抗議をしてまいりました。その中でお話をしたのは、やはりこの場所がしっかりと日本政府に対して認識されていないっていうことも含めてお話をしております。 皆さんのお手元にこのカラーの地図がございますけども、これはあした告示されます、やんばる国立公園の地図です。今、そのお話をしているところはこの地区なんですけども、これは北部訓練場っていうところにありまして、この北部訓練場はこのやんばる国立公園と接しています。政府としては、奄美を含めた沖縄の世界自然遺産として、これからぜひ登録をしようというような、大変貴重なエリアがこの国立公園地区ですけども、実は北部訓練場のほうがより人も入れなくなって、より自然が保たれているという、よりもっと貴重な自然が保たれているところです。 わが国政府は米軍基地に関して地位協定などを持ち出して、日本の政府が手の及ばないところになるという形で、そういうふうに宣伝をしておりますが、実際は日米の間、あるいは米国としてこのような貴重な自然を守る仕組みはきちんと確立されています。 皆さんに、お手元に資料提供しております、この環境原則に対する共同発表や、JEGSという仕組みが日米間で合意されております。実はこれは米国連邦議会が米国防総省に対して海外においても環境を守るように義務づけたものでありまして、米国の規範としてしっかりと厳格に運用されております。わが国においては1996年から施行されておりまして、2000年にこの環境原則の共同発表が行われたわけです。 このJEGSの中においては、アメリカの環境基準か日本の基準か、より厳しい基準を使うことによって在日米軍基地の環境が保たれると、こういうふうに誇らしく宣言しています。そしてJEGSの第13章は自然資源及び絶滅危惧種についての章になっていまして、そこの中でノグチゲラとヤンバルクイナがきちんと明記されております。 それで実は2007年に防衛省はこの工事に着手をしているわけでありますけども、この中で自主アセスというのを行いました。そして自主アセスの中で、実はこの今まさに、きのう、自衛隊ヘリコプターを導入して資材を運び込んでいる地区、この地区には29ものノグチゲラの営巣、巣が確認されております。 そしてJEGSの13章3の中に「陸地および水域を有する軍施設は、生息がわかっている絶滅危惧種及び日本政府による保護種とその生息地を保護し向上させるための合理的な措置をとる」と明記しております。それが自然資源管理計画なんですね。今日、防衛大臣と外務大臣も参加の中での質疑をしましたけども、両大臣ともそのことについて承知をしてないというようなことでありました。つまり私たちの政府は、自らの国土について日米で合意をしている環境原則、あるいはJEGS等の取り組みを放棄していると、こう言わざるを得ません。これから造られるG.H、N1というところもまさにノグチゲラの生息地でありますけども、これまでにN4という場所も、もう完成をいたして提供されています。 沖縄に2012年にオスプレイが配備をされて以来、そしてオスプレイが高江地区で演習を繰り返し始めて以来、ノグチゲラが5羽、近くの小学校や住宅地区でその窓ガラス等に当たる、バードストライクという、そういうことで5例の死亡例がすでにもう確認されております。私たちは日本政府に対してはこの建設を中止することと併せて、米国政府に対してはJEGSをしっかり運用して、高江のような、北部訓練場のような素晴らしい自然の中で米軍が勝手な運用をしないように強く求めてまいりたいと思います。 以上を申し上げて、またあとで質疑に答えたいと思います。 上村:(英語 00:26:08~00:31:28)